池脇千鶴主演『その女、ジルバ』大和田獏に聞く「体力、記憶力が持つまで、役者の本分を尽くしたい」
池脇千鶴主演のオトナの土ドラ『その女、ジルバ』。「女は四十(シジュー)から」をテーマに池脇演じる主人公・40歳負け組OLの新と、平均年齢70歳以上という超高齢熟女バーの面々が織り成すドラマは、土曜の夜にじ~んわりと心に沁みいる温かなドラマとして、多くの女性の共感を呼んでいる。 【関連写真】池脇千鶴の徹底した役作りが話題に、『その女、ジルバ』場面カット 物語も後半戦へ。2月20日放送の第7話から、司会から俳優までマルチな活躍で知られる大和田獏が登場することがわかった。演じるのは、故郷・福島県で暮らす新の父親・笛吹達郎。年末年始で帰省する新を温かく出迎える。達郎と同様に娘を持つ父親として役柄に共感することや、古希を迎え、いま新たに始めたことなどを聞いた。 * * * ――『その女、ジルバ』の印象を教えてください。 大和田 ドラマを拝見していて、とにかく出演者の方々が素晴らしいなと感じていました。特に草笛光子さんは本当に相変わらずお綺麗でお元気ですしね。僕も途中からではありますが、このドラマへの出演できるのをとても楽しみにしていました。 また「年を取ることは悪いことではない」「元気が一番」というドラマのメッセージが、今の世の中に合っているなと思います。僕も古希を迎えて感じることがたくさんありますが「いつまでも前向きにいることが大切」というドラマの大きなテーマにとても共感しています。
父親として共感するところも
――笛吹達郎のイメージをどう捉えて演じられましたか? 大和田 “典型的なお父さん”というイメージです。お母さんは少し気が強いけれど「かかあ天下」ということでもなく、締めるところはしっかり締める…といったところが良いですよね。達郎は子どもに対する愛情がとても深く、娘が心配で仕方がないお父さん。特に娘の新は1回結婚目前で傷ついて、その後も東京で1人頑張っているんですから、なおさらでしょうね。家族への想いの背景には、震災の苦労をみんなで乗り越えていく中で、人が人を思いやり支え合うことの大切さを身に染みて実感したことが関わっているのかな、と。 ――娘(大和田美帆)を持つ父親として共感するところはありますか? 大和田 そうですね…。うちも一人娘で、かつ新と同じような年代なので、その点で共感するところも多かったです。達郎と同じように、父親は娘の幸せが一番大事ですからね。 ――主演の池脇千鶴さんの印象はいかがでしょうか。 大和田 とにかく演技が抜群にお上手で、前々から素敵な女優さんだと思っていましたので、今回ご一緒できることを楽しみにしていました。実は、お会いした途端に池脇さんがまるで娘のように感じられて。それはやはり池脇さんがちゃんと心のこもったお芝居をされていて、それがこちらにも伝わるからだと思います。役の心の奥にあるものを「すっ」と表現されるのが上手な方だなと。役に入り込み、共演者をドラマの世界に引き込んでくださるので、変な言い方にはなりますが「非常にやりやすい」ですね。 ――「娘に対してとても優しいお父さん」という役柄についてはどう思われますか? 大和田 『その女、ジルバ』の世界観の中に優しいお父さんが出てきたぞ、と見せておかないとね(笑)。世の中のお父さんは、たぶん皆さんこんな感じだと思います、特に娘に対してはね。