折田涼夏、「こんなビジュアルで出たらヤバい」SNS界から加工なしの世界に進出への努力
SNS総フォロワー数160万人を抱えるインフルエンサー・折田涼夏(20)に、各界から熱い視線が注がれている。もともとはTikTokが主戦場で、10代~20代の女性から人気を集めていたが、今夏には自身初となるスタイルブック『なついろ。』(宝島社)を発売。発売から2ヶ月が経った今も支持層を急拡大させているのだ。『今日、好きになりました。』(ABEMA)、『アッコにおまかせ!』(TBS系)などでも存在感を発揮しているが、この次世代のファッションリーダーは何者なのか? 本人を直撃して、知られざる素性に迫った! 【別カット7点】折田涼夏、撮りおろしカット 「公式プロフィールとかでは『中学からSNSを始めた』って書かれているんですけど、実際は違うんですよね。最初に始めたのは小学校3年生のときでした」 初っ端から衝撃的な発言が飛び出した。小3でSNS? キッズ携帯ではなくて、いきなり普通のスマホ? アカウントはどうやって作成? 記者の脳裏に疑問符がグルグル回り始める。 「その頃、ダンスを習い始めたんですよ。それにあたって親と連絡を取る必要があるってことで、スマホを買い与えてくれたんです。最初からiPhoneでした。当時は子供なりにゴリゴリのダンサー志向だったので、単なる自己満で自分の踊る姿をアップしていたんです。もう“ばちこりヒップホップ!”って感じでやっていたら、それがうっかりバズッちゃいまして。アプリはMixChannel(現・ミクチャ)というものを使っていました。アカウントも今の小学生だったら簡単に作れるはずですよ。楽曲をつけたり、フィルターをかけたりする方法も、やっているうちに勝手に覚えましたし」 デジタルネイティブとはこのことか……。もはや唖然とするほかはないが、Z世代の折田涼夏はこともなげに説明を続ける。 「それで中学に上がるくらいのタイミングだったかな。今度はTikTokが周りで流行り始めたんです。それで私もMixChannelからTikTokに移行させることにしたんです。だけど、やっぱりアプリが違うと勝手も変わってくるんですよ。TikTokではまったく数字が伸びなかった。それで『TikTok、よくわからないな~』とか思ってアプリを一度は消しました」 アプリはアンインストールしたものの、アカウント自体はそのまま残していた。「そういえば……」という感じで4ヶ月ぶりに自分のアカウントにログインしてみると、折田は異変に気付く。知らない間にダンス動画が鬼バズしていたのだ。 「そこからですね、SNS活動を本気でやるようになったのは。ただ、当時のTikTokってリップシンクばかりだったんですよ。顔をバッチリ見せて、上半身だけで軽く踊るっていうのが基本ライン。『何これ? 顔メインじゃん』って違和感が最初はありました。本音としてはもっとゴリゴリ踊るほうが好きだったんですけど、そんなこと言っていても数字は伸びないですからね。自分もTikTokのやり方に合わせていきました」 撮影方法も試行錯誤を繰り返した。着る洋服、ライトの角度、背景の色……すべてに気を遣いながら、他者との差別化を図っていく。洋楽を使用する際は日本語の訳詞も載せ、少しでもメッセージが届くように心掛けた。もちろん折田に人を惹きつける才能が備わっていたことも間違いないだろう。TikTokのフォロワー数は倍々ゲームで増え続け、そこに目をつけた芸能事務所から声が掛かる。 「それまで活動場所はSNSの中だけだったのが、そこで一気に世界が広がるようになるんです。モデルとしてランウェイに出させていただいたのも、ちょうどこの頃でした。それで高校生になるとABEMAの『今日、好きになりました。』の話が来ました。番組はオーディションを受ける必要があって、1回目は落ちちゃったんですよ。2回目に受けた時は選考が進んだんですけど、『まだ出たくない』と辞退してしまいまして……。ひどい話ですよね。自分から応募しておきながら、『やっぱりやめます』とか言って(苦笑)」 とはいえ、これには折田なりの事情もあった。今まで戦ってきたSNSのフィールドは顔の“加工”が当たり前の世界。ところが番組出演となれば、そうは言っていられなくなる。「実物は全然違うじゃないか!」という批判を恐れ、素の姿を晒す勇気が持てなかったのだ。「こんなビジュアルで出たらヤバい」と焦った折田は、マネージャーに「すいません。選考中で大変申し訳ないんですけど、少しだけ“垢抜け”の時間をいただけますか?」と伝えた。 「結果的には、そこで『自分を変えよう』と決意したことが大きかったんですよね。髪をブリーチして、メイクもちゃんと勉強して、スキンケアとか肌の調子とかも注意するようになって……。それで自分が納得できる状態になったとき、改めて3回目となる『今日、好きになりました。』オーディションを受けました」