BTSの「Dynamite」、グラミー賞ノミネートの快挙達成。アメリカでどう評価されたのか?
韓国出身、7人組男性グループのBTSの楽曲「Dynamite」が、第63回グラミー賞で、「最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス」部門にノミネートされた。 【動画】あの名曲のオマージュも? BTSの「Dynamite」ミュージックビデオ 全編英語詞の「Dynamite」は、8月に配信リリースされ、アメリカのビルボードメインシングルチャート「HOT100」で1位を獲得。11月にはアルバム「BE」をリリースした。 グラミー賞ノミネートは、メンバーも目標に掲げており、悲願の達成となった。 これまでのBTSとグラミー賞の関係、そして、アメリカのメディアで「Dynamite」はどう評価されたのか、振り返ろう。
「白人優位」と指摘されるグラミー賞
BTSが最初にグラミー賞にノミネートされたのは、第61回(2019年授賞式)だった。 アルバム『LOVE YOURSELF 轉 ‘Tear’』が、「最優秀レコーディング・パッケージ」にノミネートされた。ただしこれは優れたパッケージやジャケットデザイン等に贈られる賞であり、音楽賞とは異なる。この時は、プレゼンターとして授賞式に参加した。 翌年の第62回(2020年授賞式)にはパフォーマーとして、ラッパーのリル・ナズ・Xとコラボしステージに立った。この時はノミネートされなかったが、韓国のグループとして初のグラミー賞でのパフォーマンスという快挙を成し遂げている。 「白人優位」と言われるグラミー賞において、韓国のアーティストが授賞式のステージに立ったことは大きな一歩と言えるだろう。 しかし一方で、数々の記録達成を果たし、社会的にも大きな影響を及ぼしているにもかかわらず、BTSがグラミー賞で音楽的な評価がされてこなかったことには、疑問を呈する声も多かった。 Rolling Stoneは、「グラミーの授賞式でK-POPを認めないことは、音楽業界の日常的な現実とはっきりと対照的だ」、Forbesは、「歴史において、グラミー賞では非白人のアーティストは繰り返し疎外されてきた」と、それぞれ指摘した。 グラミー賞は、会員投票で決定する。特に注目を集める主要部門は、レコード賞、アルバム賞、楽曲賞、新人賞の4つ。 今回の第63回グラミー賞、BTSは、主要部門でのノミネートも期待されていたが、「最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス」部門のみのノミネートとなった。受賞者の発表及び授賞式は、現地時間の1月31日に行われる。