「この悲しみはいつまで続くのか…」大切な人との死別、向き合い方を専門家と考える。第三者から得る、生きるためのヒント。11月23日は【グリーフを考える日】
◆本や体験談から希望をもつ 妻を亡くした50代の男性の次の言葉にもそれが表れています。 「本を読んでみて、悲しみは変わらないけれど、この身を裂かれるような苦しさが永遠に続くわけではないと思えるようになりました。そして、大切な人を亡くして悲しんでいるのは自分だけではないこともわかりました」 子宮がんで妻を亡くした70代の男性のお話です。 多くの体験談を読んで、「こんなにいつまでも悲しんで、生きる希望が見いだせなくなって、自分がおかしいと思っていたけれど、今はこれでいいと思えるようになりました」と話されていました。 時間をかけて悲しみとうまくつきあえるようになった人を見て、自分もそのうちそうなるだろうという希望をもてるようになったそうです。
◆役に立ちそうな情報、知識を選ぶ 死別という体験について、体験談や書籍から知識を得ることは大事です。 とはいえ、見聞きしたことがすべて自分にあてはまることはないものです。 死別の体験は個人差が大きいため、とくに体験談の場合には、納得できて参考になるところもあれば、ならないところもあります。 得られた情報や知識にしばられすぎず、自分にとって役に立ちそうなものだけを選び取っていくのがいいかもしれません。 POINT 知識はいつかきっとあなたを支えてくれる ※本稿は、『もう会えない人を思う夜に 大切な人と死別したあなたに伝えたいグリーフケア28のこと』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。
坂口幸弘,赤田ちづる