後半アディショナルタイムに関東一に追いつかれるも、PK戦を制した神戸弘陵が2年連続3回戦進出
1月2日、第99回全国高校サッカー選手権大会2回戦がゼットエーオリプリスタジアムで行われ、1回戦で山辺(奈良)に4-0で勝利した関東一(東京B)と、遠野(岩手)に5-0で勝利した神戸弘陵(兵庫)が対戦し、後半アディショナルタイムに追いつかれる苦しい展開から、PK戦を6-7で制した神戸弘陵が2年連続3回戦進出を決めた。勝利した神戸弘陵は1月3日、フクダ電子アリーナで行われる3回戦で帝京長岡(新潟)と対戦する。 【フォトギャラリー】関東一 vs 神戸弘陵 1回戦を大差で勝利してこの2回戦に勝ち上がってきた両チームだったが、この試合はお互いの守備陣の頑張りが目立つ展開となった。試合開始から俊足の10番FW徳弘匠を中心に神戸弘陵が押し込み、積極的にシュートを放っていく。ここを我慢して守り抜いた関東第一は、1回戦でハットトリックを達成した11番FW宇山輝と10番FW笠井佳祐が前線で起点を作り押し返す。関東第一の中盤の素早い寄せが効果的で、神戸弘陵は思うように攻撃を組み立てられず、関東第一ペースのまま前半を終える。 後半開始から再び神戸弘陵がギアを上げると41分、左サイドで華麗なパスワークを展開し、最後は9番FW田中祉同が右足で強烈なミドルシュートを放つも、シュートは右ポストに弾かれゴールならず。ここから一進一退の攻防が繰り広げられるが、両チームのDF陣が踏ん張り、スコアレスのまま迎えた75分、左CKから14番MF松野隼輝がインスイングで入れたボールに、3番DF橋本翔和が頭で合わせ、神戸弘陵に待望の先制ゴールが生まれる。しかし試合はこれで終わらない。試合終了間際の80分、右CKからFW笠井の渾身のダイビングヘッドがゴールネットを揺らし、関東第一が土壇場で同点に追いつく。このまま試合はPK戦に突入 。PK戦は両チーム共に全員連続成功で迎えた7人目、先行の関東第一が失敗したのに対し、後攻の神戸弘陵はFC今治内定のMF松井治輝が、GKに足で触られながらもど真ん中に決め切り勝負あり。1-1(PK6-7)で神戸弘陵が接戦を制した。 押し気味に試合を進め、初の3回戦進出まであと一歩と迫った関東第一にとっては悔しい敗戦となってしまったが、後半残り5分で先制されてからの諦めない姿勢は見事の一言。一方2年連続3回戦進出を決めた神戸弘陵だが、奇しくも3回戦の相手は昨年と同じく帝京長岡に決まった。帝京長岡は昨年0-5で大敗した相手。この試合に出場したメンバーが多く残っている神戸弘陵は是が非でもリベンジしたいところだ。