【死亡保険】老後の加入には要注意!「保険金をもらえないこともある」70歳時点での加入を例に具体的に解説
最近は高齢者や持病のある方でも保険に入りやすくなっています。 「75歳まで加入できます!」 「持病があっても安心!」 元記事で画像を全てみる などといったキャッチコピーを目にしている方は多いのではないでしょうか。 今回は、老後の保険加入、特に死亡保険において現役世代よりも注意が必要な点について解説したいと思います。 ご自身やご家族の保険選びに役立つ内容とですので、ぜひ最後までお付き合いください。
保険期間と払込保険料総額に注意
まず結論からですが 「保険期間」=いつまで続けることができる保険なのか 「払込保険料総額」=トータルいくらの保険料を払うことになるのか この2点に注意が必要です。 高齢者の加入は割高で、保険期間に注意しないと保険金を受け取れない可能性もあるのです。 現役世代、特に20代や30代の場合には高額な死亡保険に割安な保険料で加入可能です。若い世代の死亡リスクが低いことが理由です。 しかし、高齢者(特に60代以降)は死亡リスクが高くなります。 高齢者が現役世代と同額の死亡保険に加入する場合には、割高な保険料になることは容易に想像できます。 「現役時代ほどの保障額は必要ないから、安く加入することができるのではないか」とお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、そうでもありません。
期間限定の死亡保険に加入した場合
たとえば、70歳男性がある保険会社で300万円(保険期間10年)の死亡保険に加入しようとしたとします。 ■保険料 定期保険分野で「保険料が割安」と定評のある会社のシミュレーションで「7914円/月」になります。 30代であれば、この金額で数千万円の死亡保険に加入できるのです。 ■「保険期間」 ここで大事なのが 「何歳までの保障なのか」 という点です。 保険期間は10年ですので、80歳までの保障です。 80歳までに死亡してしまった場合には300万円の保険金を遺せますが、80歳をご存命で迎えた場合には保険は終了となります。 令和元年の平均寿命は、男性が81.41歳です。平均寿命までご存命だった場合には保険金は受け取れません。 また、「平均寿命というのは0歳から何歳まで生きるか」を現したものです。すでに70歳を迎えた方は平均寿命よりも長生きすることになります。 それが平均余命というものですが、これによると70歳を迎えた方はそこから平均して15.96年生きることになります。 つまり、85歳を超えるのです。もちろん、女性はさらに長生きします。 平均寿命から考えると保険金を受け取ることなく長生きすることになるので、高い保険料を払って死亡保険に加入する意味はあまりない と言えそうです。 扶養義務のある小さな子どもがいる方ならまだしも、そういったご家庭は稀であることでしょう。 毎月の保険料を貯金しておくほうが懸命な判断だと言えるのではないでしょうか。