目の不自由な人が街で困っていたら、どう声をかけたらいい?転落事故を再発させないために、あなたにできること
視覚障害がある男性が7月末、東京都内、阿佐ケ谷駅のホームから転落し、電車にはねられて死亡しました。男性は、白杖(はくじょう)を使っていて、点字ブロック付近を歩き、足を踏み外して転落したと見られています。ホームドアがなかったなどの問題も指摘されていますが、街中で白杖や盲導犬ユーザーで困っている方がいたら、どのように声かけしたり、誘導をしたりすれば良いのでしょうか?日本点字図書館と、盲導犬総合支援センターによる、2つのパンフレットを紹介します。【 BuzzFeed Japan / 冨田すみれ子 】
社会福祉法人「日本点字図書館」は、ウェブサイト上で、白杖や盲導犬を使っている人の誘導方法をまとめた、「一緒に歩こうリーフレット」を公開しています。 日本点字図書館の長岡英司・館長はBuzzFeed Newsの取材に対し、「視覚障害者の安心・安全な外出は、バリアフリーの設備だけでは実現しません」とした上で、「街中や駅で近くにいる方たちから頂く、ちょっとしたお心遣いやお声がけが何よりも有効です」と話しました。 もし、街中で迷っている様子や、駅で改札などを探している様子の人を見かけたら、まず、どのように声をかけるべきなのでしょうか?日本点字図書館は、こう説明しています。
「どうしましたか?」「お手伝いしましょうか?」と一言
まず、誘導が必要かどうか聞きたい時には「どうしましたか?」「お手伝いしましょうか?」と声をかけます。 声かけをして、誘導が必要だった場所は、「手引きしますので、ひじを持ってください」と言って、軽くひじの上を持ってもらいます。 誘導する人の背が低いときは、軽く肩を持ってもらいます。 リーフレットによると、誘導する時のポイントは、誘導する人は、目の不自由な人の半歩前を歩き、歩く時には二人分の幅をとります。歩く速さや歩幅は、相手に合わせます。 手や衣服を引っぱる、後ろから押すなどは、相手を不安にさせてしまい、危険です。 段差がある場所では、小さい段差でも必ず手前で「段差があります」と声をかけます。 階段の手前では、必ず「上り(下り)階段です」と声をかけて、自分が先導し、誘導される人は一段後を上ってくる形になります。