受験シーズン真っ只中…絵馬師が語る“神様に願いが伝わりやすい”絵馬の書き方とは?
放送作家・脚本家の小山薫堂とフリーアナウンサーの宇賀なつみがパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「日本郵便 SUNDAY’S POST」。1月17日(日)放送では、絵馬師の永崎ひまるさんをゲストに迎え、お届けしました。 絵馬師という職業を初めて耳にしたという小山と宇賀。それもそのはず、永崎さんは「絵馬師として公認と言いますか、神社界で認められているのは私だけ」と言います。 自身が手がけた絵馬は、これまで伊勢神宮、出雲大社、宗像大社、霧島神宮、東京大神宮、神田明神、万九千神社、乃木神社、小國神社、甲斐国一宮 浅間神社など、さまざまな神社に奉納されてきたそう。 そもそも絵馬はいつ頃からあるのかというと、永崎さんは「多くの文献だと奈良時代とも言われています。最近では飛鳥時代のものも見つかったらしいです。それだけ長い間、絵馬は日本人のなかに息づいていたようですね」と説明。 小山が「絵馬って、絵と“馬”という字ですよね。でも、別に馬の形をしているわけでもないし……なぜ“馬”なんですか?」と尋ねると、永崎さんは「もともと神社に奉納されていたのは、生きている馬だったんです」と回答。「生きた馬は、昔の人にとっていま以上に財産だったので、奉納を続けるのはなかなか大変だったらしくて。土でつくった馬になったり、木でつくった馬になったり……それがだんだん簡素化されて、いまの形になっていったと言われていますね」と話します。 今回、永崎さんが手がけた絵馬をスタジオに持参していただきました。実物を目にした2人は、それぞれ絵柄や筆のタッチに違いがあることに気づいたようで、宇賀は「宗像大社の絵馬は、すごくかわいくてポップな感じですね。字も丸文字で、牛もイラストっぽい。でも乃木神社は、“ザ・お正月!”って和柄の感じですね」と感想を口にすると、小山も「同じ人が描いているとは、まったく想像できないですよね」と頷きます。 永崎さんによると、神社によって絵柄を変えないといけないそうで「これがいわゆる画家との特徴の違いで、神社には御祭神(祀られている神)もいますし、神職さんたちのお考えがまったく違うので、絵馬師として必ずそれを伺ってから描くようにしている」とこだわりを語ります。