いざ、川崎フロンターレとの開幕戦へ。GKオビ・パウエル・オビンナが強く意識する“アタッキングフットボール”/インタビュー後編
流通経済大から横浜F・マリノスに昨季加入したGKオビ・パウエル・オビンナ。栃木SCへの育成型期限付き移籍を経てトリコロールに戻った逸材は、開幕戦先発を見据えトレーニングに励む。26日に迫った金J・明治安田生命J1リーグ第1節の相手は昨季アウェイで敗れた川崎フロンターレだ。 GKオビが追い求める勝者のメンタリティー/インタビュー前編 Goalでは、スポーツ配信チャンネルDAZN(ダゾーン)とパートナーメディアによる「DAZN Jリーグ推進委員会」の金J特別企画として、オビに話を聞いた。【聞き手=林遼平】
ヒーローとは? 支柱であり大きな存在
――開幕直前です。ここまでの仕上がりはいかがですか? キャンプでは、横浜にいる時より練習を多くこなして、すごく濃い時間が過ごせている分、良い面も悪い面もたくさん見えてきました。もちろん完璧ではないですし、まだまだ問題もあります。だけど、そこの問題点を一つずつ潰していって、今シーズンに向けてチーム全体、個人としても自信を持って臨めるような状態にするつもりです。 ――今年の明治安田生命Jリーグ開幕キャッチコピーは「#2021のヒーローになれ」です。オビ選手にとってのヒーローとは? 自分にとってのヒーローは、F・マリノスのGKコーチのシゲさん(松永成立)ですね。 ――松永さんに受けた影響は? やはり「GKとは何なのか」を日頃から教えていただけますし、僕が考えていることをすごくリスペクトして聞いてくれます。シゲさんが思うGK像と僕の持っているGK像をすり合わせて、より良いものを作ろうと日頃から考えてくれるんです。本当に、存在がもうヒーロー。そういう言い方が合ってるのかはわからないですけど、僕の中での支柱と言いますか、大きな存在です。 ――では、自分がヒーローになるためにはどうなっていかなければいけないと思いますか? 自分がヒーローになっていくためには、やはり他の人からもヒーローと思われる必要があります。自分の中で納得することも大事なんですけど、周りからの評価がすべてだと思っているので、そういうところをシビアに突き詰めていきたいです。 あとは存在感を出していくことですね。失点をゼロにすることは、もちろんGKとして目標でもあるんですけど、失点をゼロにするための声掛けや味方とのコミュニケーションを上げていって、それに加えてセービングなどでも存在感を出していきたいです。 ――GKがヒーローになることを待っている子供たちもいると思います。 かつて自分が思ったように、誰かを見て「GKってカッコいいな」と思ってほしい。サッカーはフィールドの選手がフォーカスされがちですが、GKのポジションを少しでも知ってもらって、その上で僕を見てGKを始めるきっかけになってくれたらすごく嬉しいです。そういう子どもが一人でも増えるように、GKの素晴らしさや楽しさをプレーで表現したいと思っています。