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白杖のブラインドスケートボーダー 視野の95%欠損、目指すはプロ、大内龍成さん

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 目の病気で視力がほとんどないのに、白杖を片手にスケートボードを乗りこなし、技を繰り出す―。そんな信じられないような「ブラインドスケートボーダー」がいる。20歳の大内龍成さん。インスタグラムで公開した動画は12万回以上再生された。「視覚障害者でもスケボーができることを世界に広めたい」と、プロスケーターになるのが夢だ。(共同通信=大島優迪)  ▽研ぎ澄まされた聴覚  病名は進行性の網膜色素変性症。現在、視野の95%が欠損、視力はほとんどなく、視覚は明るさをわずかに感じられる程度だ。今年2月、大内さんが通う埼玉県所沢市の屋内スケートパーク「SKiP FACTORY」で滑りを見せてもらった。  セクションと呼ばれる階段や縁石などの構造物が配置されているパーク。大内さんは白杖を体の前後で素早く持ち替えながら、先端を地面や構造物に当てて位置を確認、構造物の縁にスケートボードを乗せて滑る技などを披露した。まるで目が見えているようだ。

 パーク内には車輪の低音のほか、白杖が地面に当たると「カン、カン」という少し甲高い音が響き渡る。音の反響に集中するようになった結果、聴覚が研ぎ澄まされ、今では車輪の音だけで滑っているスケーターが誰か分かるようになった。  ▽出会いは中3、とりこに  福島県郡山市出身。幼少期から暗いところが見えづらかったが、家族は「夜盲があるぐらいだろう」と思っていたという。ところが、小学1年のときに病院で精密検査を受け、病気が判明した。小学校時代は日常生活に大きな支障はなかったが、中学入学後に病気が進行。視野が狭まって視力も低下し、小学4年で始めた剣道の試合に出ても勝てなくなった。  スケートボードに出会ったのは中学3年のとき。ゲームセンターで仲良くなった友人の家にスケートボードがあり、試しに乗ってとりこになった。病状やけがを心配した母にせがんで新品を買ってもらって本格的に始めた。病気が進行して視力を失う恐怖と闘いながら「今を思い切り楽しめればいい。見えているうちに基礎を覚えたい」とひたすら練習した。午前3時に起きて友人宅の駐車場で滑ることもあれば、放課後は学校近くの公園に直行し、日暮れまで滑り込んだ。

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