Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

19歳が開発したアプリ「3密チェッカー」がすごい! 「密」かどうかをスマホで判定…接触確認アプリの物足りないところを補完

配信

  • この記事についてツイート
  • この記事についてシェア
まいどなニュース

なにげない日常生活の中で、私たちはどれくらい「密閉・密集・密接」の3密の環境にいるのでしょうか。19歳の学生が、3密の状態を手軽にチェックできるスマホアプリを開発し、話題を集めています。厚生労働省の接触確認アプリ「COCOA」は、新型コロナの陽性者に接触したかどうかしか教えてくれず、実際にどの程度感染の危険性がある状況にいたのかなどを把握することができません。このアプリはそんなCOCOAの物足りないところを補ってくれるスグレものといいます。開発の経緯などを聞いてみました。 【写真】気になるアプリの画面は…こんな感じです その名はずばり「3密チェッカー」。Androidでのみ動作するアプリで、7月5日にGoogle Playにリリースされました。開発したのは、愛知県に住むラビットプログラム(@Rabbit_Program)さん。現在は同県内のIT系専門学校に通っています。高校生だった去年には「アプリ甲子園」で入賞した経歴の持ち主です。 3密チェッカーは周囲の「騒音レベル」「Bluetoothのデバイス数」「Bluetoothデバイスが発する電波の強度」を測定し、それぞれの数値から「密閉」「密集」「密接」かどうかを判定します。また、周囲の端末にCOCOAがインストールされているかも調べることができます。 「3密」の状況は15分ごとに自動でも測定を行い、データを蓄積。アプリでは1日の間に接触した人数が分かるほか、日別や時間別で3密の状況をグラフ化したり、「密」が測定された場所を地図にマッピングしたりすることもできます。さまざまな表示を通じて、生活の中での「危険度」を直感的に把握できるといいます。 アプリについてSNSでは「これホントにすごい」といった声が続々と寄せられています。実際にインストールして自宅や会社でどのような判定が出るのか試してみたり、都心に出かけて計測してみた状況を報告する人もいて、その結果「買い物のときより交通機関に乗っているときのほうが密だった」「病院の待合室で測定したら、COCOAを入れている人が少なかった」といった気づきを得た人もいたようです。「iOS版制作も頑張ってほしい」という要望も上がっています。 ラビットプログラムさんに聞きました。 ■COCOAと一緒に使える別のアプリを1から作成 ――今回のアプリを開発しようと思ったきっかけを教えてください。 COCOAは6月19日に配信が始まりましたが、ダウンロードしてみて「機能の少なさ」に驚きました。陽性者とすれ違ったかどうかが分かるというだけで、そもそも実際にバックグラウンドでしっかり動いているのかすら分かりません。これではせっかくバッテリーを消費してまで動作させてもその恩恵を受けづらいと思い、改善する必要があると考えました。一方で、COCOAは機能を増やすことよりも安全性を重視して作られているとも思ったので、一緒に使える別のアプリを1から作ることにしました。 ――スマートフォンで測定できる範囲の情報を使って、「密」かどうかを判定できるようにしたことに驚きます。特に「密閉」された状況にあるかどうかを「騒音レベル」で判断するのは面白い観点のように感じました。 どの程度の音がすれば「密閉」と判定するか、参考になる情報がなかったので、実際に電車内など密閉だと思われる場所で試してみて、その平均値を判定基準にしました。スマートフォンのセンサー精度を考慮し、40dBを超えると密閉判定になるようにしています。 「密集」の判定は、人体から排出された飛沫がどのように拡散するのかを伝える報道などを参考にしています。飛沫感染は8mの距離でも可能性があるとのことだったので、判定に反映させています。 「密接」の判定については、COCOAと同じでおおよそ1mの距離にあるデバイス数を測定するようにしています。電波強度から大体の距離を求めるようにしています。 ――開発される中で特に大変だったところはどこでしょうか。 1番大変だったものは、Bluetoothを使ってCOCOAのインストール人数を測定する機能です。密閉・密集・密接を測定しつつ、COCOAをインストールしているデバイスかどうかの判定を同時に行うとなると、COCOAの信号をうまく取得できなかったりして難しかったです。また、このようなアプリは前例がなくまだ誰も作っていなかったので参考になる記事もありませんでした。手探り状態だったので、トライ&エラーの繰り返しでデバッグがとても大変でした。 ■開発期間わずか2週間「COCOAの話題が盛んな間に公開したかった」 ――といいながら、COCOA公開後に着手されたのであれば大変短い期間で作成されているように思います。 6月21日に開発を始めて、7月5日に最初のバージョンをGoogle Playでリリースしました。COCOAの話題が盛んな間に公開したいという思いがあり、すぐにでもリリースしたいアプリだったので、ある程度の機能(3密測定機能)ができた2週間後に公開を開始しました。マイクでの騒音測定など初めてやることもかなりありましたが、頑張って仕上げました。また、Twitterなどで寄せられる要望や不具合報告にすぐ応えられるようにするため、アップデートは2日~3日おきに行ってきました。 ――アップデートで今後改善したいところはありますか。 「最新情報タブ」で、感染者数などを表示していますが、まだ一部の都県の情報だけなので、47都道府県すべてに対応させたいです。また「詳細情報タブ」で表示されるグラフをもっと増やしたいです(例えば1日のすれ違い人数のうち、COCOAをインストールしていた人は何割だったか…など)。個人開発のメリットである「思いついたらすぐに実装できること」を生かし、その他細かい部分についても、改善の余地があると思われる部分は随時アップデートしていきたいと思っています。 ――アプリには数多くの機能がありますが、特にユーザーの方に使ってほしい自慢の機能があれば教えてください。 課金された方に限定された機能ですが、共有タブの「COCOA普及率分布マップ」機能はぜひ使ってみてほしいです。COCOAの最新の普及率を確認できる、このアプリだけで見れる自慢の機能です。 事前に共有タブでサインインを行っている端末で自動測定が行われた際、密集人数が15人以上だった場合に密集人数とCOCOAインストール人数のデータを都道府県別にサーバーにアップロードし、日本全国のCOCOAの「普及率」を知ることができるというものです。 ――ユーザーが実際に出かけた人が多い場所で、どの程度COCOAが使われているかを計算されているのですね。言葉の定義にはいろいろな考え方があると思いますが、ある意味リアルな数字かもしれませんね。 アンケート調査ではないので、日々変化していく普及率を見ることができます。アプリの集計では、都道府県によっては「普及率」が7割を超えているところもあるので、このマップを見ることで自分ももっと感染対策を心がけようという気持ちにしてくれると思います。 ■「一日の終わりに見返すことで、行動を見直すきっかけにしてほしい」 ――ユーザーからはどのような意見が寄せられていますか。 COCOAでは物足りないと思った方がインストールしてくださることが多く、「求めていたのはこのようなアプリ」という声や「COCOAインストール人数も分かるのがすごい」など、嬉しいお言葉を多数いただくことができました。 ――アプリをこう使ってほしい…というような思いがあればお聞きしたいです。 COCOAの機能だけでは物足りないと思う方のほか、感染対策をしたいと思っている方にもおすすめできます。 自動で3密状態を測定し、測定結果を可視化するアプリですので、たとえば1日の終わりに結果を見返すことで、どれだけ危険にさらされていたかを明確に把握することができます。そのために、「詳細情報」タブでは1日の密割合や日別危険度といったさまざまなグラフをご用意しています。 可視化された結果を確認し、気を付けるべきリスクについて知ってもらうことで、明日からの行動について考え直すきっかけにしていただけたらと思います。意識して行動する人が増えることで、早く元通りの生活が取り戻せるようになってほしいです。 (まいどなニュース・川上 隆宏)

まいどなニュース

【関連記事】