「人生終わった」とか言ってない?負のループ地獄から抜け出す“名言劇薬”3選
● 楽観的かどうかは 性格によるものではない!? 名言その2 【悲観主義は気分に属し、楽観主義は意志に属する】 By アラン(フランスの哲学者・評論家・教師/1868~1951年) 本名はエミール=オーギュスト・シャルティエ。アランはペンネーム。著書『幸福論』などで、人間は誰しも「幸福になることを誓わねばならぬ」と説いた。「現代のソクラテス」とも呼ばれている。 物事を悲観的にとらえるか、楽観的にとらえるか、それはその人の「性格」で決まると思いがち。しかし、数多くの名言を残したアランの見解は違います。「楽観主義」は、自然に備わるわけではなく、意志の力によるものだと強調しました。 仕事がうまくいかなかったときや人間関係で落ち込むことがあったときに、気分に身を任せていると、どんどん悲観的な考えが浮かんできます。「大丈夫、きっと何とかなる」といった楽観的な考えを抱くためには、意志の力が欠かせません。逆に言えば、楽観的でいたいという意志さえあれば、どんなときも大丈夫です。 アランはほかにも「幸福だから笑うのではない。笑うから幸福なのだ」「我々は現在だけを耐え忍べばよい。過去にも未来にも苦しむ必要はない。過去はもう存在しないし、未来はまだ存在していないのだから」など、幸福に過ごす秘訣を多く授けてくれました。 ●結論 悲観主義から逃れられない人は、望んでそうしている節もある
● 気持ちがどん底まで沈んだときに響く 劇作家・詩人のシェイクスピアの言葉 最後に贈りたいのは、シェイクスピアのこの言葉。渦中にあるときは「自分だけが苦しい思いをしている」と思いがちですが、仕事でミスをして落ち込むというのは、言ってみれば誰もが経験することです。立ち直るためのヒントを授かりましょう。 名言その3 【他人もまた同じ悲しみに悩んでいると思えば、心の傷は癒されなくても気持ちは楽になる】 By ウィリアム・シェイクスピア(イギリスの劇作家・詩人/1564~1616年) 多くの戯曲や詩を後世に残した。今も広く愛読され、世界各地で上演されている。おもな作品に「ハムレット」「マクベス」「オセロ」「リア王」の四大悲劇、「真夏の夜の夢」「ベニスの商人」など。 生きている限り、悲しいことやつらいことと無縁ではいられません。仕事で大失敗した、身内や友だちが亡くなった、愛する人と別れた、努力が報われなかった……。気持ちがどん底まで沈んでいるときは、今の悲しみが永遠に続く気がしてしまうでしょう。そして「どうして自分だけ」と思ったりもします。 「時間」という特効薬が効いてくるのをじっと待つ、おいしいものを食べたり楽しいことをしたりして気を紛らわせるなど、私たちはさまざまな方法で悲しみを追っ払おうとします。シェイクスピアが提唱するこの方法も、きっと大きな効果があるはず。 「同じ悲しみ」を抱えているのは、自分だけではありません。世の中にはたくさんの“仲間”がいます。だからといってすぐに悲しみが消え去るわけではありませんが、「ひとりじゃない」と思うことで、勝手に心強さを感じてしまいましょう。 ●結論 「自分だけではない」と思うことで苦難に立ち向かう勇気を得られる ***** 「名言」は、あなたの人生に寄り添ってくれる頼もしいパートナー。さまざまなジャンルの偉人が発したり、世界各地で語り継がれてきたりした珠玉の名言には、どれも並々ならぬパワーがあります。意味をじっくり噛みしめ、今の自分にどう生かせるかを考えてみることで、名言はさらに強烈な輝きを放ってくれるでしょう。
石原壮一郎