「独りぼっちだなって…」孤立化する子育てを支える“あずかり保育”の現場とは? 青森県八戸市
RAB青森放送
特集は子育て家庭の声からうまれた支援サービスです。 気軽に安心して利用できると好評のあずかり保育事業を取材しました。 子育て家庭が抱える悩みや不安を街できいてみると… ★一児の母 「八戸に引っ越してきたので周りにあまり知り合いがいなくて(育児の)相談できる人がなかなかいないのが悩みです」 ★三児の母 「一番上の子、育休中のときは話す人がほとんどいないので孤独はすごく感じていました。独りぼっちだなっていう社会からかけ離れてるなってすごく感じました」 ★青森放送 猪股南 「核家族化や地域とのつながりの希薄化などにより周囲に子育ての助けを求めにくくなっています。そんな中子育て世帯に寄り添った新たなサービスが八戸市中心街で始まりました」 八戸ポータルミュージアムはっち4階にある子育て支援施設「こどもはっち」は県産材を使った遊具が豊富で、木のぬくもりを感じながら親子で一緒に遊べる人気の施設です。 ここで新たに始まったのが乳幼児の預かり保育事業「こどもはっちでおるすばん」 ★はちのへ未来ネット代表理事 平間恵美さん 「気軽に預けて自分のケアやお医者さん行ったり、ランチをしたりしたいというママたちのつぶやきからヒントを得て始めました」 預かり対象は0歳から満3歳、火曜日を除く平日の午前9時半から午後4時まで最大3時間利用できます。 料金は1時間300円。 保育士や子育て支援員と一緒に過ごしミルクやレトルト離乳食を持参した場合は対応もしてくれます。 中心街での買い物や通院、息抜きをしたいときに利用できる、スキルアップのための講座を受けられると好評で利用者も増えています。 保育園などの一時保育と違い事前登録が必要ないことの「気軽さ」とスタッフの顔が見える「安心感」も人気の理由のようです。 この日、八戸市に住む佐々木さん親子がはじめてこどもはっちを訪れました。 お母さんの彩さんは歯医者さんへの通院のため「おるすばん」を利用。 はじめてこどもはっちに来た生後4か月の日凪ちゃんは少し緊張した様子でしたが、いつもと違う場所に興味津々。 おともだちの輪に入ったりお話をしたりして笑顔も見られました。 お気に入りのおもちゃも見つかり、およそ2時間一度も泣かずに過ごしました。 ★初めて利用 佐々木彩さん 「お利口さんだったっていうことで、スタッフのみなさんも来た時明るく迎えてくださったのですごく安心して預けられました。短時間だけちょっと預けるというのがすごく助かります」 ★おるすばん利用者 「遊ぶところもたくさんあるし見てくれる人もたくさんいるので、すごくありがたい場所だと思います」 さらに、こどもはっちではスタッフが家庭訪問して育児相談にのる無料サービス「こどもはっちおたずね隊」も始めました。 ★平間恵美さん 「お母さんたちの孤立化をなくすということ。だからお母さんたちにはどんどん外に出てほしいし、そのお母さんたちを見守る周りもそこを温かく伴走できればいい。それにはやっぱり地域力が必要になってくる」 ★八戸学院大学短期大学部 差波直樹教授 「保護者が子育て支援によってしっかりと支えられることで子どもたちの育ちも保証されていくと思います。子どもたちがここで生きてきてよかったという実感をしっかりと持つということが今後の地域、青森県で生きていこうという気持ちにしっかりとつながっていく。そんな可能性を子育て支援施設は秘めている」 親が子どもとしっかり向き合い安心して子育てを行うことができるよう、こどもはっちは親子と地域をつなぐ”架け橋”としての役割を担っていきます。