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阪神D2・井上、プロ初安打&初打点!片りん見せた「未来の4番」が歴史的甲子園デビュー

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サンケイスポーツ

 (セ・リーグ、阪神5-0ヤクルト、19回戦、阪神10勝9敗、16日、甲子園)藤田平も、掛布雅之も超えた! 阪神のドラフト2位・井上広大外野手(19)=履正社高=がヤクルト戦の八回に代打で登場、プロ初安打となる適時二塁打を放った。高卒新人野手の甲子園での初打席初安打は、球団史上初。1985年、リーグ優勝を成し遂げた「10・16」に運命的なスラッガーが誕生や!  雨の降る中、乾いた音が響く。太鼓や電子笛の応援が解禁となった右翼席に向けて、運んだ。これぞ甲子園の申し子だ。白球はワンバウンドでフェンスに到達。プロ8打席目で初安打。初打点のおまけつきだ。衝撃の本拠地デビューを飾った。  「阪神タイガースを日本一に導けるように頑張るので、これからも応援よろしくお願いします」  もちろん、初のお立ち台だ。初々しい表情ながら壮大な決意を語った。  歴史的な瞬間は4-0の八回無死一塁。西勇から代打での登場だった。  「次のバッターの方につなごうという気持ちで打席に入りました」  必死だった。久保に対して2球で追い込まれたが、2球ファウルの後の5球目を右中間へはじき返した。二塁上で照れくさそうに右手を挙げた。  「自分の中では思い出に残るというか忘れられないことだと思います」  高卒新人野手のプロ初安打は1997年の浜中治以来だが、甲子園での初打席初安打に限定すれば球団史上初。あの藤田平も掛布雅之も超えた。そして、もう一つ。1985年のこの日は吉田阪神が神宮でのヤクルト戦でリーグ優勝を決めた日でもあった。履正社高時代には主砲として甲子園で頂点に導いた。今度は本拠地に変えて躍動だ。  積極的なスイングが持ち味だ。それをたたき込まれたのは高校時代。昨年6月の練習試合で4番を外されたことがあった。打撃不振に陥っていたが姿勢が問題だった。  履正社・岡田龍生監督は当時を振り返り、「4番らしさ」の欠如が理由だったという。「4番はチームの顔なので、積極性とかフルスイングとかを求める」。縮こまる打撃は必要ない。1年夏からベンチ入りし、英才教育を課したからこそ、もどかしかった。  荒療治は恩師だけにとどまらなかった。自宅に帰れば母・貴美さん(52)の声が飛んだ。  「悔しかったら結果を出しなさい!」  「嫌だったら、やめれば?」  井上は「優しい言葉というよりは喝だった」と懐かしそうに振り返る。  プロの門をたたき、1万1605人の観衆の中で結果を出せるのもグラウンド内外での指導があったから。未来の虎の4番に矢野監督は「どんどん失敗を怖がらずに振ってということ」と、フルスイング継続を求めた。  「1つ1つステップアップして、自分を獲ってくれた球団だったり、お母さんだったり、支えてくれた人たちに恩返しできるように頑張りたい」  井上が約束した。4位転落の危機もあった中、チームは連敗を3で止めた。スタートラインに立ったばかりだが、猛虎復活への使命がある。これから一歩ずつ階段を上る。その先に虎の悲願の日本一が待っている。(菊地峻太朗)

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