リビング学習は「姿勢の悪さ」に注意。骨盤クッションを使う手も。椅子選びから「良い姿勢のメリットを実感する実験」までノロッカ代表に聞く
自分の力で「良い姿勢」を育んでほしい。骨盤を支える「こどもの骨盤クッション」に込められた思い
── 子ども用の椅子って、ふわふわしたクッションを置いてしまいがちですよね。座位姿勢を保つためのクッションとして、ノロッカさんの「こどもの骨盤クッション」がおすすめだと耳にしました。 村住さん: 骨盤を立てて正しく座ることは、お子さんにとって簡単なことではありません。ノロッカの「こどもの骨盤クッション」があれば、姿勢を無理に矯正することなく骨盤を自然に支えることができます。 村住さん: 矯正具のように無理やり骨盤を立てて固定してしまうと、子どもの体に負担がかかったり、それに頼りきりになってしまって正しい姿勢を保つための体幹が育たなかったりする場合がありますが、「こどもの骨盤クッション」は自転車の補助輪のようなイメージで、自然に骨盤を支えてあげることで感覚をつかんでもらうというものです。 「こどもの骨盤クッション」を使っているうちに徐々に体幹が育まれて、最終的には自分の力だけで正しい姿勢を保てるようになる。そのような意図から開発したアイテムです。 ── 座っているときにも、やはり体幹というのは大切になるんですね。 村住さん: 正しい姿勢を維持するためには、腹筋や背筋を含めた体全体のバランスを保つための筋肉が必要になります。ですが、正しい姿勢をしていないと、その筋肉を育む機会が失われてしまうでしょう。「こどもの骨盤クッション」を使うことで、正しい姿勢を保つための筋肉の使い方やバランス感覚などをまずは掴んでもらえるんじゃないかと思います。 ── できるだけ常に使ってもらいたくなりますね。「こどもの骨盤クッション」は学校に持っていくこともできるのでしょうか。 村住さん: コンパクトでどこにでも持っていけますので、学校に持参する子もいらっしゃいます。ご家庭内でも、子ども部屋での学習からリビング学習へと移動する際にも簡単に持ち運ぶことができます。 ── あらゆる椅子で使うことができて便利ですね。 村住さん: そういう使い方をぜひしてほしいなと思います。ですが、「こどもの骨盤クッション」は「自分の力で正しく座れるようになってほしい」、そんな親としての気持ちを反映したアイテムです。ずっと使い続けるのではなく、いつかは卒業してほしいという思いがあります。 ■「良い姿勢」とその「大切さ」を知ってほしい 村住さん: 一番重要なのは、やっぱり「知ること」だと思うんです。僕自身もそうだったんですが、「姿勢を良くしなさい」と注意されても、そもそも正しい姿勢を知らない。正しい姿勢を知らなければ、正しい姿勢ができるわけがない。そう思ったことが、「こどもの骨盤クッション」開発のきっかけになりました。この商品を通して、足をしっかり床につけ、骨盤を立てて坐骨で座る、という正しい姿勢を知ってもらえればうれしいです。 ── 一度良い姿勢を覚えれば、姿勢が悪くなると違和感を覚えるようになるんでしょうね。 村住さん: それはそうですね。 同時に、正しい姿勢の大切さを子ども自身に知ってもらうことも重要だと思います。なぜ姿勢を良くしなきゃいけないのか。ただ言われたからやるというよりも、子ども自身に理解・納得してもらうことも大切にしていきたいです。 ── 先ほどのメリット・デメリットのようなことでしょうか。 村住さん: それもそうなんですが、先を見据えて何かをやるということは、多くの子どもにとっては難しい場合があります。「勉強しないと将来こうなる」「姿勢が悪いと将来こうなる」……と言われても、危機感が持てない子は多いでしょう。 そのような場合は、実際に、まずは悪い姿勢のまま深呼吸をしてもらう。そのあとに、姿勢を正してから深呼吸をしてもらう。すると、姿勢が良いと空気を十分に吸えることが体感してもらえるはずです。子どもにも空気を取り入れることの大切さは分かるので、ぜひそのような体感をしてもらいたいです。