小学生が人工衛星で「宇宙から見た東京」を撮影 ソニー×日本科学未来館×JAXAによる「こども地球撮影プロジェクト」レポ
こどもたちが自分たちの住むエリアをソニーの人工衛星『EYE』を使って宇宙から撮影する教育イベント「こども地球撮影プロジェクト」の2日目が、2024年11月23日に東京都・日本科学未来館で開催された。 10月20日に同じく日本科学未来館にて行われたイベント1日目では、参加したこどもたちの手で、宇宙に浮かぶ『EYE』に向け写真撮影のコマンド送信が行われた。ここではイベント2日目の模様をお届けする。 『EYE』から日本を撮影する当日は関東地方が曇っていたこともあり、 こどもたちは「ちゃんと撮影ができているかな?」と、少し心配そうに会場のドームシアターの巨大スクリーンを見つめていた。 こどもたちみんなでカウントダウンをおこない、迫力のある青い地球の写真が映し出されたが、どこにも陸地が見当たらない。こどもたちから「東京がどこに写っているのかわからない」などの声もあがった。 司会の”宇宙感動ナビゲーター”コスモさんが「気象衛星ひまわり」が撮影した同じ時刻の雲の画像を手掛かりに、地球上のどの場所が写っているのかを解説。『EYE』は、こどもたちが送ったコマンドどおりに正確に関東地方を撮影していたが、 東京周辺は残念ながらすっぽりと雲に覆われていることがわかった。 しかし、送信された写真を改めて見直してみると、 大気層や真っ暗な宇宙空間などがはっきりと捉えられてた。 これぞ宇宙から見た地球ともいえる、味わい深い写真と認識したこどもたちからは、 「東京は雲で見えないけれど、個性があって良い写真だと思う」というコメントも。 こどもたちが地上から見上げていたあの雲より、はるか上空の宇宙から撮影したこの写真は、 自分たちだけの世界で唯一の特別なものとなったよう。 コスモさんによる宇宙の魅力の解説と共に、こどもたちは宇宙を身近に感じてくれたようで、 笑顔で会場を後にした。 なお、会場となった日本科学未来館では2025年4月21日までの間、参加したこどもたちが『EYE』で撮影した写真や、これまでのプロジェクトの活動などを紹介するテーマ展示「あなたと宇宙がつながる未来へ」を開催中。 こども地球撮影プロジェクトで実際に使用した「EYE コネクト」の紹介や、『EYE』の原寸大モックアップ、『EYE』開発中に実際に検証に使用したカメラやレンズなどの展示のほか、これまでの「宇宙撮影体験」参加者のインタビューなど「身近になった宇宙のいま」が展示されている。
リアルサウンド編集部