「打たせて取ると言っても」 メジャー挑戦の小笠原慎之介、球速めぐり米メディア進言
中日からポスティングシステムでメジャー挑戦を目指す小笠原慎之介投手(27)の交渉期間が、11日(日本時間12日)にスタート。45日間の交渉期間でメジャー球団との契約を探る。 ◆中日・小笠原慎之介と細川成也、「すごい量」の焼き肉【写真複数】 米放送局CBSスポーツは12日(同13日)、今オフに極東からメジャー挑戦する選手たちを特集。小笠原を「軟投派のコントロールで勝負するタイプ」と分類し、「今季は日本でも平均的な成績だったため、大リーグで数字はさらに悪化すると予測できる。打たせて取ると言っても、大リーグの場合はミートされれば日本よりダメージが大きくなる」と懸念した。 純粋に球速という点では、今季の小笠原は直球の平均が89マイル(約143キロ)。一方、メジャーは94・1マイル(約151・4キロ)で、左腕に限っても150キロを超えた。89マイルは、今季250球以上を投じたメジャー308投手で下から5番目に相当する。 米スキッパーズビューは「今季の小笠原は直球が甘いゾーンに入って痛打されるのが目立った。52%だった直球の投球割合をメジャーでは30~35%に減らした上で、より安定して右打者の内角高めに制球すべきだ」と進言している。 ただし、豪腕でなくとも活躍するメジャー投手はいる。レンジャーズの先発左腕コディ・ブラッドフォード(26)の今季直球平均89・8マイル(約144キロ)は、全体で下から10番目。それでも体の開きが遅く、球の出どころが見にくい通算96勝の成瀬善久(元ロッテ)をほうふつとさせる投球フォームで、ピンポイント制球の直球は被打率わずか・185。直球の「ランバリュー(カウントと走者の状況に応じた失点リスク)10」も全体の上位13%に位置し、2年目の今季は14試合(先発13)で6勝3敗、防御率3・54、WHIP1・009と飛躍した。 他の左腕も、カイル・ヘンドリクス(エンゼルス)の同87・7マイル(約141キロ)は全体で下から3番目だが、コントロールは精密機械ばり。メジャー11年間で97勝を挙げ、通算防御率3・68。2016年は2・13で最優秀防御率のタイトルを獲得すると、カブス108年ぶりのワールドシリーズ優勝に貢献し、悪名高い『ヤギの呪い』を解いた。
中日スポーツ