野口健が大阪でフォトジャーナリストとトークセッション
世界を舞台に活躍するスペシャリスト2人
地球環境の保護と保全を呼びかけていく活動「コスモアースコンシャスアクト」に合わせFM大阪は6日、国際的に活躍するフォトジャーナリストの林典子を迎えての「野口健トークセッションin 大阪」をグランフロント大阪で開催。2人のスペシャリストが地空と今と未来について白熱したトークが繰り広げられた。
今年から野口健がゲストを迎えトーク
このトークセッションは、同局など全国FM放送協議会(JFN)加盟38局がコスモ石油と共に地球環境の保護と保全を呼びかけていく活動「コスモアースコンシャスアクト」を2001年から行っており、今回もその一環として行われている。 2001年から15年までは、アルピニストである野口健による単独の講演会が行われていたが、今年から野口が地球を舞台に第一線で活躍するフロントランナーをゲストに迎え、地球環境の未来を語り合うトークイベントスタイルで行った。
冒頭から2人が世界で撮った衝撃の写真
セッション冒頭では、野口と林がそれぞれ写真を1枚ずつ出した。林は「女性を連れ去り、強引に結婚させる『誘拐結婚』。中央アジアの国、キルギスで続く驚きの瞬間を取材したときの一枚」を紹介。2012年に現地に行き、20人くらいの女性へのインタビューを敢行。女性のその後の人生を知りたいと思い、取材をずっと続けているという。 野口は「エベレストへの山頂直下の写真」を紹介。2007年に標高8800メートルの山頂直下、幅1メートルの狭い足場にいた時のものだという。「96年、エベレストが七大陸の最後だったが、出発の直前に体調不良でキャンセルをした。しかし、実はその隊が大遭難したんです。その時に挑戦していたら、今ここにいなかった」と当時を振り返った。
どのようにして天職に出会ったの?
このほか「どのようにして天職に出会ったのか」というテーマでの話となり、林さんは「もともと写真に関心があったわけではない」と話し、「23歳の時に、ガンビアに研修に行って一人後に残ったときに、自分に何ができるかと思い、現地の新聞社に入っていった。『何ができるか?』と問われ、たまたまカメラを持っていたので写真を撮るようになった」と続けた。 後に写真に興味を持ち始め、現地で伝えたいのに伝えられず苦しんでいる多くのジャーナリストを見て「自分はブログやfacebook、twitterなどでも自由に伝えることが出来る」と思った時、ジャーナリズムにも興味をもち始めたという。 一方で野口は「大阪の本屋でたまたま手に取った本が、植村直己さんの本だった。本を読み、何かを続けていったら、自分にも何かできるのかもしれないと思った」と当時を振り返る。 また「それがこんなに苦しい道だとは、本には書かれてなかったんですが」と笑顔で話し、会場は和やかなムードに包まれていた。