なぜマクラーレンはクルマ好きを魅了するのか? 新型プラグインハイブリッド「アルトゥーラ スパイダー」の絶妙な味わい。【試乗レビュー】
開閉に要する時間はわずか11秒。オープンエアドライビングを自在に楽しめるマクラーレンの新型スポーツカー「アルトゥーラ スパイダー」にモータージャーナリストの小川フミオが試乗し、その魅力に迫った。 【写真】新型マクラーレン「アルトゥーラ スパイダー」の詳細を見る!(全12枚)
東北のワインディングで新型スパイダーを試す
2024年2月に発表されたマクラーレンの新型スポーツカー「アルトゥーラ スパイダー」が日本で試乗した。プラグインハイブリッドのミドシップで、スーパースポーツも新しい時代に入ったことを強く感じさせてくれるモデルだった。 アルトゥーラ スパイダーは、クーペに続いて発表されたモデルで「マクラーレン史上初のハイパフォーマンス・ハイブリッド・コンバーチブル」と謳われている。スポーツカー好きは先刻ご承知かもしれないが、同社にとって初の量産プラグインハイブリッドは13年の「P1」。オープンモデルは今回が初なのだ。 私が試乗したのは、安比高原を振りだしに八幡平など岩手を中心としたワインディングロード。レインボーラインからアスピーテラインという屈曲路が中心で、最後のパートは東北自動車道。 アルトゥーラ スパイダーのドライブにとって、たいへんよい選択だった。冬季はスキー客で混む道も盛夏の季節はガラガラ。2速と3速が中心で、たまに4速に入れられる直線区間があるという、スポーツカー好きにはうれしいコースだ。
どこまでも加速が続く
アルトゥーラ スパイダーのパワートレインは、3リッターV6ツインターボエンジンに、プラグインハイブリッドシステムの組合せ。最高出力515kW(PS)、最大トルク720Nmのパワーで後輪を駆動する。 そもそも車重が1457kgしかない、モータースポーツを得意としていたマクラーレンならではの軽量ボディであるのに加え、モーターがトルクを上乗せするので、走り出しから力強く、そののちエンジンが始動すると、どこまでも加速が続く印象。それが素晴らしい。 昨今のマクラーレン車は、ステアリングフィールが一段とよくなっていて、かつ、足まわりの調整がうまく、オールマイティなスポーツカーとして高く評価できる。アルトゥーラ スパイダーのサスペンションシステムには、電子制御の「プロアクティブ・ダンピングコントロール」が組み込まれていて、ドライブモードでキャラクターがはっきり変わる。 街中では、デフォルト設定の「コンフォート」がいいかもしれないが、「スポーツ」あるいは「トラック」を選んだときのダイレクト感は、スポーツカー好きだったら、常に味わっていたいと思うのではないだろうか。少なくても、私にはそう感じられた。
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