「多様な国籍の学生を入学させたかった」留学生入試で他の教員の評価点改ざん
横浜国立大(横浜市保土ヶ谷区)は19日、2020年度の国際戦略推進機構の留学生プログラム入試で、受験生の得点を改ざんするなどしたとして、50歳代の男性教授を懲戒解雇した。大学は合否を再判定し、4人を追加合格とした。
大学の発表によると、教授は20年2月頃、PR動画や小論文などを評価対象とした入試で、他の教員がつけていた評価点を改ざん。教授は聞き取りに、「多様な国籍の学生を入学させたかった」と説明したという。
ただ、教授の不正はほかにも判明。19年度には、留学生2人の成績評価を恣意(しい)的に行い、その評価を正当化するために、留学生が提出したように装って、「課題」を捏造(ねつぞう)していたという。
約20人の留学生から成績評価への苦情が相次ぎ、大学が調査していた。大学は「処分の際、個人名は原則非公表」として教授の氏名を明らかにしていない。