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菅氏支持派に早期解散論 政権発足の「ご祝儀」狙い

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北海道新聞

 自民党総裁選で優位に立つ菅義偉官房長官が、首相就任後に早期の衆院解散に踏み切るとの観測が党内で流れている。新政権発足による支持率の「ご祝儀相場」が選挙戦の追い風になるとの見立てだ。菅氏は3日、新型コロナウイルスの状況などを見極める考えを示したものの、可能性は否定しなかった。ただコロナ禍での選挙や、さらなる「政治空白」への世論の反発は必至で、新首相は難しい判断を迫られそうだ。  菅氏はこれまで、早期解散について「当面は新型コロナ対策が最大の課題」などと否定的な考えを示してきた。3日も含みを持たせたものの、慎重姿勢は崩していないとみられる。  ただ、菅氏支持派では、麻生太郎副総理が早期解散論者で、安倍晋三首相側近の言動も拍車を掛けている。下村博文選対委員長は8月28日のBS番組で「新首相に選ばれれば国民に信を問わざるを得ない」と発言。世耕弘成参院幹事長も参院議員の会合で「確実に解散はある」と10月解散の可能性を伝えたという。  背景にあるのは内閣支持率の推移だ。安倍内閣は30%台に下降していた支持率が退陣表明後の8月29、30の両日の共同通信の調査で56・9%と前回より約21ポイントも上昇。新政権の発足直後は高くなり、その後は下がるのが一般的で、党内の一部では「解散をやるなら発足直後しかない」(幹部)との声が上がる。15日の立憲民主党と国民民主党の合流新党結党を踏まえ、野党が共闘態勢を整える前に選挙を戦いたいとの思惑も働く。  自民党には苦い教訓もある。麻生政権はリーマン・ショック対策のため発足直後の解散を断念し、2009年に追い込まれる形で解散して政権を失った。現在の衆院議員の任期満了は来年10月で、麻生氏周辺は「『菅首相』にも早期解散を言い続ける」と明かす。  だが、新型コロナ収束が見えない中で解散に踏み切れば選挙活動が感染拡大を招く懸念があり、世論の反発は必至だ。  総裁選では政治空白を生まないために党員・党友投票の省略を決めただけに、長い選挙期間を要する衆院選の断行は整合性も問われる。政府関係者は「新首相は世論の動向もにらみつつ慎重に時期を探るだろう」とみる。(藤本卓郎、石井努)

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