「高品質なレザー材質に水着を組み合わせて制作しました」ウクライナ出身の『GANTZ』レイヤーに聞いた“コスプレのこだわり”
世界最大規模の同人誌即売会として知られ、8月11日、12日の2日間で26万人が来場した『コミックマーケット104』。東京ビッグサイトで行われた同イベントで、人気スマートフォンゲームのヒロインに扮したコスプレイヤーたちにインタビューを実施。“衣装やメイクに対するこだわりポイント”を聞いたレポートをお届けします。 【写真】「足を長く、きれいに見せつつ、太もものムニッとした感じも出したかった」という『パンスト』キャラに扮したコスプレイヤー(全11枚)
コスプレイヤーに聞いた“衣装やメイクに対するこだわりポイント”
コスプレイベントといえば会場を彩るレイヤーたちの衣装を通して、その時期に旬のアニメやマンガ、ゲームなどを分析できるところも参加する上での醍醐味のひとつ。2024年も全国各地でさまざまなコスプレイベントが開催され、いずれも大盛り上がりとなっている。 そうしたイベントに興味はあるもののまだ参加したことがないという方に向けて、本稿では2024年8月以降に行われたコスプレイベントをプレイバック。取材時に撮影させてもらったレイヤーたちの写真を掲載しつつ、それぞれに聞いた“コスプレに対するこだわりポイント”と併せて紹介する。 12月29、30日には、世界最大規模の同人誌即売会であり、コスプレが楽しめる年内最後の大型イベントでもある『コミックマーケット105』が東京ビッグサイトにて開催されるということで、本稿ではこれに先駆けて、8月に開催された『コミックマーケット104』に参加していたコスプレイヤーたちをピックアップ。 この会場では、最新のアニメやゲームのキャラクターに扮するコスプレイヤーが多かったが、中には『パンティ&ストッキングwithガーターベルト』や『涼宮ハルヒの憂鬱』、『ジャングルの王者ターちゃん』といった、ちょっと懐かしいアニメのヒロインたち(に扮したレイヤー)の姿も見られた。 そこで特に印象的だったのが、『GANTZ』の山咲杏に扮したネトーチカさん。ウクライナ出身の彼女は身長180センチのスタイルを活かして、さまざまな女性キャラクターのコスプレに挑戦している。その写真はSNS上でも好評を博していて、今後の活躍が楽しみなコスプレイヤーだ。 『コミケ104』でもセクシーなガンツスーツも完璧に着こなしており、取材を依頼したところ快く写真撮影に応じてくれた。 * 「衣装は高品質なレザーを選び、そこに同じ材質の水着を組み合わせて制作しました。直射日光下では熱がこもり、かなり暑くなって大変でしたが、サイバーパンクでクールな山咲杏になることができて、とても満足しています。ただ武器のYガンが、暑さのせいか途中で壊れてしまって……銃口がどんどん反応しなくなり、最終的に動くのがひとつだけになったしまったのが残念でした」(『GANTZ』山咲杏/ネトーチカさん) 「今回は『パンスト』併せで参加したので、衣装や装飾の色味、質感をそろえることを意識しました。それと身体のラインがきれいに見えるように、シャツやパンツは丈感にも気をつけています。特徴的な外ハネを再現したウィッグもこだわったポイントのひとつです」(『パンティ&ストッキングwithガーターベルト』アナーキー・パンティ/ありかみうさん) 「とくにこだわったのはパンツの丈感ですね。足を長く、きれいに見せつつ、太もものムニッとした感じも出したかったので、サイズは細かく調整しました。それと、サラサラに仕上げたウィッグの質感にも注目してほしいです」(『パンティ&ストッキングwithガーターベルト』アナーキー・ストッキング/やなぎばころんさん) 「今回のコスプレでこだわったポイントはメイクです。ハルヒは高校生のキャラクターなので、メイクは派手になり過ぎないようナチュラルな感じに抑えて、その上で目力を感じてもらえるように仕上げたので、写真にもそれが反映されていたらうれしいです」(『涼宮ハルヒの憂鬱』涼宮ハルヒ/白浜実桜さん) 「衣装のこだわりとなると……今回は腰巻きしかないのですが、ジャングルにいても違和感のない、ツヤツヤしないレザーの生地を選んで手縫いで制作しました。そしてターちゃんといえば、とにかくキレッキレの筋肉が魅力のキャラクターなんですけど、さすがにあそこまでは鍛えられず……。とにかく身体のカットが出るように、『コミケ』の1週間前から糖質とカロリーを制限してきたので、そこにも意識して取り組んだのが“こだわり”です」(『ジャングルの王者ターちゃん』ターちゃん/拳タロウさん) 「身体作りに関しては、天然のワガママボディをそのまま活かしました(笑)。それと原作では、キャラクターの髪の毛が濡れているような質感で描かれていたので、それも再現したくて。ウィッグにゼラチンを塗って固めてきたことも、今回のコスプレでこだわったポイントです」(『ジャングルの王者ターちゃん』ヂェーン/護[もり]さん) * QJWebでは今後も、全国各地で実施されるさまざまなコスプレイベントに取材参加し、レポート記事を作成していく。連載形式で順次アップする予定なので、こちらもご期待いただきたい。
文・撮影=ソムタム田井