アイシンが初の4強入り、ENEOSは連続ベスト4が途絶える[皇后杯ファイナルラウンド/バスケ]
半世紀近く続いたENEOSのベスト4進出記録が途絶える
この日のもう1試合、ENEOSとトヨタ自動車の準々決勝もレギュラーシーズンの結果を覆す展開となった。今シーズンの対戦は4勝0敗とENEOSが圧倒しており、皇后杯ファイナルラウンド直前の対戦でもENEOSが連勝を遂げていた。 「悔しかったですし、自分たちのディフェンスが崩れてしまし、ENEOSさんに好き勝手にやられてしまっていました。それだけに(Wリーグの)試合を終え、期間は短かったですが、全員が修正できと思います」と司令塔としてチームをけん引した#15安間志織が語るように、出だしからエナジーあふれるディフェンスで流れをつかんだのはトヨタ自動車だった。 トヨタ自動車はチームが大きく若返り、スターターにルーキー2人を起用する布陣。飛び抜けたサイズはないが、その分スピードとオールコートで激しいディフェンスで勝機を探る。Wリーグ序盤は敗戦が続き苦しんだが、その後6連勝も記録するなど、徐々にチームが形になってきた。1Qを19-12とリードすると、その後も勢いをとどめず、終始アップテンポでアグレッシブなプレーを続け、リードを保ち続けた。ENEOSも#3長岡萌映子の3Pシュート、速攻などで追い付こうとするたびに、トヨタ自動車はディフェンスから仕掛けて相手のミスを誘い、3Pシュート攻勢で再び点差を開き、終始ペースを握っていった。 後半に入ってもENEOSは追い付けそうで追い付けない。トヨタ自動車はENEOSに傾きかけた流れを押し戻す要所でのシュートをしっかりと決め、一方のENEOSは決め切れなかった。結局、最後まで走り切ったトヨタ自動車が73-62で、今シーズンENEOSからの初勝利を一発勝負の皇后杯で挙げてベスト4に進出した。 敗れたENEOSのキャプテン#32宮崎早織は「レギュラーシーズンで4回勝っているにもかかわらず、この大事な試合で、気持ちで負けてしまうというのは、経験値とかは関係ないです。ただ、リーグのシーズンはまだまだ続くので、この悔しい経験を糧に、もっともっといいチームにしていきたい」とリベンジを誓う。ENEOSは第43回大会(1977年1月開催)から47大会続いていた皇后杯ベスト4進出が途切れた。 11日のファイナルラウンド1日目に富士通 レッドウェーブがトヨタ紡織 サンシャインラビッツに、デンソー アイリスが東京羽田ヴィッキーズを破り準決勝進出を決めており、12日の結果をもってベスト4が出そろった。皇后杯準決勝は12月14日(土)に同会場にて開催される。 ●皇后杯ファイナルラウンド 準決勝 13:00~/富士通 レッドウェーブ vs. デンソー アイリス 15:00~/アイシン ウィングスvs.トヨタ自動車 アンテロープス 第91回皇后杯 全日本バスケットボール選手権大会 ファイナルラウンド 大会方式:トーナメント戦によるノックアウト方式 競技規則:大会各ラウンドとも開催時における最新のバスケットボール競技規則で実施する。但し、2次ラウンド以降は「2025 バスケットボール競技規則 主な変更点」を適用する。※現状においては「2024バスケットボール競技規則 (Official Basketball Rules 2022)」 を最新とし、プレーヤーが競技中に身につけるものは、原則として日本バスケットボール協会の「競技規則 第4条4-4その他の身につけるもの」に準ずる。但し、コンプレッションウエアの着用については、1次ラウンドから認める。 使用球:モルテンB6G5000 出場チーム:女子総数:61チーム 大会日程:2024年12月11日(水)~15日(日) ※12月13日(金)はレストデーのため試合予定なし 会場:国立代々木競技場 第二体育館 (東京都渋谷区) 大会オフィシャルサイト:https://zennihon2024-25.japanbasketball.jp/