高い集中力と攻防両面で質の高さを見せた東山が福岡大附大濠に大勝 | ウインターカップ 2020 レビュー【大会4日目】
福岡大附大濠との3回戦は、東山にとって最初の難関であり、多くのファンやメディアが好ゲームを期待していた。ところが、試合開始早々の8連続得点で東山はあっさりと主導権を握ると、ゴール前で高い壁となるムトンボ・ジャン・ピエールを軸に、ディフェンスでも福岡大附大濠にいいショットを打たせない。
「出足から珍しくうちのバスケットができたので、流れ的にこっちが主導権を握れたのは計画通りというか、子どもたちがしっかり頑張ってくれたと思います」
東山の大澤徹也コーチがこう振り返ったように、攻防両面で集中力と質の高さを見せつけるようなプレーの連続で、2Q序盤でリードが21点まで広がる。今大会屈指のプレーメーカーと言われる米須玲音は、福岡大附大濠のディフェンスを先読みしているかのように、チームメイトがあっさり得点できるアシストパスを連発していた。
「この試合にかけるという思いでやってきました。自分がそういう風にここは絶対に勝ちたいということをチームへ伝えて、仲間が自分の掛け声に応えてくれたので、安心してプレーできました。みんな落ち着いていた部分もあって、持ち味であるディフェンスから速攻が結構出せたので、今日の試合は褒めるところを褒めて、ダメなところをしっかり明日修正して、一つ一つ上がって行けるようにして、決勝まで頑張っていきたいです」と振り返った司令塔は、17アシストでターンオーバーがわずか1本という素晴らしいパフォーマンスでチームを牽引した。
ジャン・ピエールは16点、23リバウンドのダブルダブル。ブロックショットは2本に終わったものの、福岡大附大濠の選手ががドライブでゴールを狙いにいっても、長い腕を武器に何度もミスショットを誘発させていた。また、2年生の西部秀馬がドライブ、カットでのフィニッシュに加え、3Pショットも2本決めるなど33点と大爆発したことも、福岡大附大濠のディフェンス対応が終始後手後手になる要因となった。
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