陸自ヘリ、最後の交信で異常なし 複数回やりとり、2分間で急変か
沖縄県の宮古島付近で10人が搭乗した陸上自衛隊UH60JAヘリコプターが行方不明となった事故で、ヘリは離陸してから消息を絶つ約2分前まで、飛行ルート周辺にある2カ所の空港の管制と無線で複数回交信していたことが8日、関係者への取材で分かった。異常を知らせる内容ではなかったという。最後の交信から約2分間で、急なトラブルが起きた可能性があるとみて、陸自が詳しく調べている。 【地図】陸自ヘリの飛行ルートと捜索区域 短時間で異変か、不明2分前に交信
搭乗者10人は依然不明のままで、自衛隊や海上保安庁は8日も捜索を続行した。 関係者によると、ヘリは4月6日午後3時46分に航空自衛隊宮古島分屯基地を離陸し、沿岸部を北上。宮古島の宮古空港と複数回連絡した。 その後、西寄りに進路を変更。午後3時56分、宮古島の北西の洋上で不明になった。約2分前には、宮古島西方にある下地島の下地島空港の管制とも交信した。いずれも緊急事態を知らせる内容ではなかったという。 ヘリに搭載された航空機用救命無線機(ELT)による救難信号を、宮古空港と下地島空港の管制が受信していなかったことも判明した。