アサヒ、炭酸カテゴリーで1億ケース達成 「三ツ矢」「ウイルキンソン」などが貢献 21年は炭酸・炭酸水の中間領域も攻略
アサヒ飲料の炭酸カテゴリーは20年、過去最高の販売数量を更新した「三ツ矢」「ウイルキンソン」に加えて「モンスターエナジー」などの伸長が貢献して1億ケースを達成した。 26日発表した米女太一社長は「日本の飲料市場において2番目に大きな炭酸カテゴリーで強い存在感を示すことができ、我々の強みを改めて認識し次につながる1年にできた」と手応えを語った。 「三ツ矢」「ウイルキンソン」「カルピス」は発売100年を超えるロングセラーブランド。好調要因にこのロングセラーブランドによる安心感と信頼感を挙げるのは相生宏之常務執行役員マーケティング本部長。「100年以上にわたり、お客様との関係を保ちながら築き上げてきた安心と信頼を改めて価値として受け止めていただけたことも大きな要因」と説明した。 さらなる成長に向け今年は「三ツ矢」ブランドから「三ツ矢サイダーレモラ」を本格展開して有糖炭酸と炭酸水の中間領域に攻め入る。 同社調べによると、約3億ケースと推定される炭酸カテゴリーのうち3割強が有糖炭酸と炭酸水の併飲ユーザーであることが判明。この併飲ユーザーに向けて、過去複数回にわたり刷新し昨年も限定復刻シリーズとして販売した「三ツ矢サイダーレモラ」を3月23日に発売開始する。 「甘すぎることに不満を感じるユーザーがいることをキャッチして、そのニーズに対応する新価値商品となる。中間領域には過去いくつか挑戦してきたが『レモラ』は甘さを感じられるもののレモンとライムでスッキリとした後味が実現できた」(相生本部長)と胸をはる。 パッケージデザインは 1967 年に飲まれていた「三ツ矢 レモラ」のベースカラーである青を継承しつつ、中味の特長である”さっぱりした味わい”をイメージ。パッケージ上部のレモラのロゴは 1967 年の発売当時の商品ロゴの雰囲気を残している。 単独のTVCMを投下するなど積極的なマーケティング活動を展開し「三ツ矢サイダーレモラ」で年間300万ケースの販売を目指していく。 「三ツ矢」ブランド計では20年に前年比4%増の4千75万ケースを記録し、今年は2・8%増の4190万ケースを販売計画に掲げる。