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2040年予測、スペインが日本を抜いて長寿国トップに 地中海の食習慣が好影響

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The Guardian

【記者:Sarah Boseley】  2040年までに世界長寿国ランキングでスペインがトップとなり、日本は2位に後退するとの予測結果が発表された。米ワシントン大学(University of Washington)保健指標評価研究所(IHME)がホームページと、英医学誌ランセット(The Lancet)で発表した研究「世界の疾病負荷(Global Burden of Disease)」で明らかにした。スペインの長寿は、食習慣の影響が大きいという。  将来の健康と寿命を決定づける最も重要なリスク要因は、肥満、高血圧、高血糖、喫煙、飲酒だという。IHMEのクリストファー・マレー(Christopher Murray)所長は、「スペインはこれらに対し、非常に優れている」と指摘する。「喫煙に関しては改善すべき点がある。だが、現在の平均余命は好調だ」  スペインの平均寿命は85.8歳になると予測されているが、特に食生活が素晴らしいと、マレー氏は言う。スペインの保健・社会サービス・平等省は、地中海食の効果を研究する最も大規模な調査「プレディメッド(Predimed)」に出資している。  一方、長年長寿国ランキングでトップの日本の平均寿命は、2040年には85.7歳と、スペインをわずかに下回るとみられる。「男性の寿命が延び悩んでいる」とマレー氏は言う。「喫煙が一因で、男性は肥満率も上昇している。女性はそれほどではない」  今回の研究対象は195か国・地域で、使用されたデータは各国の研究や統計をもとに、継続的に更新されている。今回IHMEは初めて、長寿国ランキング・健康状態に加え、最善・最悪のシナリオに沿った予測もまとめた。 「最善と最悪の予測の違いは、各国政府や国際社会が何を達成できるかによると考えている」とマレー氏は述べた。今回の研究では、政府が喫煙率と肥満率を低下させ、清潔な水を供給し、大気汚染に取り組む政策を実施した場合、寿命にどのような影響が出るかを調べた。この結果、そうした政策を実施すれば、すべての国でわずかに寿命が延びると予測された。だが、その寿命の延びはこれまでに比べると鈍化するという。  米国の平均寿命は現在の78.7歳から79.8歳とわずかに延びるが、ランキングは43位から64位に後退する見込み。  マレー氏は、調査対象となった国・地域の中で、上位の国と下位の国に引き続き寿命に大きな差がみられることは残念だとの見解を示した。「2040年までには各国の平均寿命の差が予測よりも縮まり、不平等が改善されることを期待している」  2040年の平均寿命予測が最も低かった国は南アフリカに四方を囲まれた内陸国レソトで、57.3歳だった。また中央アフリカが58.4歳、ジンバブエが61.3歳、ソマリア63.6歳などとなっている。IHMEの研究チームは、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染によるエイズ(AIDS、後天性免疫不全症候群)が再び増加していることから、さらに平均寿命が低下する恐れがあると警告している。 「寿命の差はこれからも大きいままだろう」とマレー氏は言う。「『改善』した場合と『悪化』した場合の違いは縮まるが、その差は依然として著しい。国民の多くが比較的低所得で、教育水準が低く、早死にするという国は今も相当数存在するが、今後も減らないだろう。だが、各国が主要リスク、特に喫煙と食習慣の改善に取り組むことで、より早く寿命を延ばすことができる」【翻訳編集】AFPBB News 「ガーディアン」とは: 1821年創刊。デーリー・テレグラフ、タイムズなどと並ぶ英国を代表する高級朝刊紙。2014年ピュリツァー賞の公益部門金賞を受賞。

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