ネルソン・ピケ、ハミルトンへの発言に謝罪。人種差別の意図はなかったと説明もF1パドックから”追放”か
ネルソン・ピケは、ルイス・ハミルトン(メルセデス)に対して行なった発言について謝罪。人種差別的な意図はなかったと説明した。 【動画】ナイジェル・マンセル、1992年のF1を制した時の”相棒”ウイリアムズFW14Bをドライブ 3度のF1世界チャンピオンであるピケは、昨年行なわれたポッドキャストの中でイギリスGPでのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)との交錯について語る際に、ハミルトンをn***aと"Nワード"で呼んだ。 今年のイギリスGPを前に、これが黒人差別的発言だとしてソーシャルメディア上で拡散され、F1やFIAなどF1界から多くの非難がピケに集まった。 ハミルトンは”時代遅れの考え”を変えるための「変化の時だ」と発言。多くのF1ドライバー、チームがハミルトンを支持した。 ピケは1981年、1983年、1987年のF1タイトルを獲得。その当時も他のドライバーに対して攻撃的な発言を行なうという評判があった。 1996年の世界チャンピオンであるデイモン・ヒルは、ピケの発言が「現代社会の常軌を逸している」として、「少し攻撃的で、私はその感じが受け入れられなかった」と当時を振り返っている。 motorsport.comの調べによると、発言内容を鑑み、ピケがF1パドックに戻ることは許されないとのことだ。 これらの批判に対しピケは声明を発表。自身の発言について「考えが足りず、弁明の余地はない」と認めた一方で、ポッドキャストの中で彼が使用したNワードの受け取られ方について言及した。 彼の声明は以下の通りだ。 「昨年のインタビューで述べたコメントについて、メディアで出回っている話を整理したい」 「私の発言は思慮が足りず、弁明の余地はない。しかし私が使った言葉は、ブラジルのポルトガル語で『男』や『人』の代名詞として、歴史的に広く使われてきた口語であり、決して不快な思いを与える意図はなかったことを強調したい」 「私は、一部の翻訳で非難されているような(意味で)言葉を使うことは決してない。肌の色を理由にドライバーをけなす意図があって、私がこの言葉を使ったという指摘には強く抗議する」 「素晴らしいドライバーであるるルイスを含め、不快な思いをさせてしまった方々に心から謝罪したい。しかし現在ソーシャルメディアに出回っている一部メディアの翻訳は正しくない」 「F1でも社会でも、差別は決して許されるモノではないし、その点で私の考えを明確にできたら幸いだ」
Luke Smith