サクランボ栽培、技術や経営支援 山形市が実習園地整備へ
サクランボの生産基盤の維持に向け、山形市は9日、栽培技術の習得や経営を支援する「市さくらんぼトレーニングファーム」を南山形地区に設置する方針を明らかにした。実習園地を新たに整備し、地域の園地も活用しながら新規就農希望者などを対象に指導する。 生産者の高齢化による離農の増加、猛暑による不作などの課題を踏まえ、山形大農学部や県、JAなどと整備を検討してきた。実習園地については3千~4千平方メートルを見込んでおり、遊休農地を活用する方向で調整している。2025年度に造成工事を行う。 研修期間は2、3年間とし、関係機関や地域の生産者と連携しながら、省力化や気候変動に対応した、生産技術の習得を支援する。独立後も安定経営に向け最長10年間サポートする。26年4月から研修生の受け入れを開始する計画。 市議会産業文教委員会で説明した。大玉新品種「やまがた紅王」と、県奨励品種「紅秀峰」を中心に定植し、市農政課は「市内の生産者は他の作物を組み合わせた複合経営をしており、サクランボ以外の研修も行える体制を整えたい」と話した。