ファンモン3月11日に一夜限りの復活「被災地の思いに寄り添える音楽を」楽天・田中将大も“友情出演”
2013年に解散した3人組ユニット「FUNKY MONKEY BABYS」(通称ファンモン)が、東日本大震災から丸10年の11日午後7時からTBS系で生放送される音楽特番「音楽の日」で8年ぶりに一夜限りの復活を果たすことが決定した。楽天生命パーク宮城からの生中継で3曲を披露予定で、同じくプロ野球・楽天に8年ぶりに復帰した田中将大投手(32)も“友情出演”することになった。 2013年6月2日、東京ドーム。惜しまれつつファンモンが解散ライブを行った。メンバー内の不協和音もあったが、最大の理由は、DJケミカル(38)が住職として実家を継ぐことだった。4時間のステージの最後にファンキー加藤(42)は「女の子はきれいになって、男はかっこよくなって…そんな形でいつか再会しましょう」とBABYS=ファンに呼び掛けていた。 04年に結成し、数々のヒット曲を生んだファンモンは、東北とのつながりも強い。震災の年の6月に岩手県陸前高田市、山田町、宮古市の3カ所でトラックをステージにして復興支援ライブを開催。9月には宮城県で復興応援企画としてケツメイシとともにチャリティーライブを届けた。 そして震災から10年の節目に、まるで運命に導かれるように田中将大投手が楽天に復帰した。14枚目シングル「あとひとつ」(10年8月発売)のCDジャケットに顔写真が起用された同投手は、同曲を自身の入場テーマ曲としていた。ヤンキース移籍前の13年、球団創設9年目にして初の日本一を懸けた日本シリーズの最終決戦。9回裏にエースの田中選手がマウンドへ上がったのだった。 そのとき、ファンたちが「あとひとつ」を大合唱した本拠地で、ファンモンが8年前の約束を果たす。11日は楽天生命パーク宮城からの生中継で同曲のほか、人気曲「ありがとう」と「ちっぽけな勇気」の3曲を披露する予定だ。 ファンキー加藤は「震災から10年。そのタイミングでTBSさんからお声がけいただきました。数カ月間熟考したのち出演を決断しました。被災された方や、全国に今でも僕たち3人の歌を求めてくれる方がいるなら、その思いにしっかり寄り添える音楽を。3月11日、歌わせていただきます」とコメント。モン吉(42)も「自分たちの曲で誰か1人でも気持ちが楽になってくれたりしたら最高です◎ 久々に3人が集まれる良い機会をありがとうございます◎」と二重丸を交えて番組への感謝を示した。 DJケミカルは「早いもので震災から10年がたちましたが、今も心の傷が癒えない方がたくさんいらっしゃると思います。日本の原風景が残っている東北で、一人でも多くの方に元気になってもらえるよう頑張ります! よろしくお願いします」と意気込みを語った。 歌の力で被災者の心に寄り添い、希望の灯をともす。ファンモンの再集結をマー君も見届ける―。番組の目玉企画として、その歴史的瞬間が訪れる。 ◆FUNKY MONKEY BABYS(ファンキーモンキーベイビーズ) 東京都八王子市出身のファンキー加藤、モン吉、DJケミカルの3人で2004年元日に結成。06年1月にシングル「そのまんま東へ」でメジャーデビュー。「DJプレーをしないDJ」としてケミカルが話題となった。09年6月に初の日本武道館公演を開催し、NHK紅白歌合戦にも初出場。10年には八王子市の観光大使を委嘱された。13年6月1、2日に東京ドームで解散ライブを行った。
中日スポーツ