陽光浴び白く輝く寒そうめん 岡山・浅口の鴨方地区で「門干し」最盛期
手延べ麺の産地・岡山県浅口市鴨方町地区で、寒そうめん作りが最盛期を迎えている。晴れた日には、麺を延ばす「門(かど)干し」を屋外で行う昔ながらの光景が見られ、無数の麺が冬の陽光を浴び、白く輝いている。 【写真】豪雨被災の真備図書館30日再開 河田紘志さん(79)=同市=方では、熟成を重ねた生地を竹箸で約2メートルの長さまで丁寧に延ばし、2時間ほど天日にさらす。空気が乾燥する冬場が適しており、日光に当てると麺の白さや風味が増すという。 屋内で翌日まで乾燥させた後、短く切りそろえるなどして完成。一連の作業は3月末ごろまで続き、岡山県内をはじめ北海道、沖縄県など全国に出荷する。 鴨方町手延素麺(てのべそうめん)生産者協議会(13業者)によると、近年は屋内乾燥が主流で、天日にさらす業者はごくわずか。河田さんは「手間はかかるが根強いファンのため伝統を守りたい」と力を込める。