原発「可能な限り依存度を低減」文言削除の方向で検討 経産省のエネルギー基本計画
経済産業省が近くとりまとめる国の新しいエネルギー基本計画で、原発について「可能な限り依存度を低減する」としてきた文言を削除する方向で検討していることが分かりました。 国の中長期のエネルギー政策の指針「エネルギー基本計画」では、福島第一原発の事故以降、原子力発電については一貫して「可能な限り依存度を低減する」との文言を盛り込んできました。政府関係者によりますと、近く素案が示される見通しの新たな計画では、この文言を削除する方向で調整しているということです。 「低減」の文言をめぐっては、経済団体などから電力の安定供給や脱炭素のため原発を活用すべきとして、新たな計画では削除するよう要望があがっていました。 新たな計画では「低減」をなくす代わりに、「特定の電源に過度に依存しない」といった趣旨の文言を盛り込む方向で調整しています。経産省は今後、与党との最終調整を経て、来週にも開く有識者会議で素案を示す見通しです。