腐ったミカンをすぐに取り除くべき理由とは 新鮮なものの見分け方と長持ちさせるコツ
免疫力が気になる今の時期にぴったりの果物といえば、ビタミンCが豊富なミカン。ジャムやジュースを作って大量消費したり、焼きミカンやスイーツにしたりと、旬だからこそのアレンジもさまざまです。そこでお得なまとめ買いをしたいところですが、実はデリケートで傷みやすいので、1つが腐ると周囲のものに影響を及ぼすことも。新鮮なミカンの見分け方や長持ちさせるコツについて、栄養士の和漢歩実さんに話を伺いました。 【写真】まるで焼き芋? 焼きミカンを作ってみた ◇ ◇ ◇
鮮度の良いミカンを選ぶためのチェックポイント
日本の温州ミカンは皮がむきやすく、食べやすいことから人気の果物です。ハウス栽培などもありますが、本来は11月から2月頃が旬。風邪の予防に役立つビタミンCやカロテン(ビタミンA)などが多く、「ミカンを食べて医者知らず」などの言葉もあるほどです。 せっかくなら、鮮度の良いミカンを選びたいですね。簡単なチェックポイントとしては、次の3つが挙げられます。 【新鮮なミカンを見分けるポイント】 1. ヘタ:黄色がかった緑色で小さいもの 2. 表面:なめらかでキメが細かくハリがあるもの 3. 色:濃いもの 表面のブツブツは「油胞(ゆほう)」と呼ばれます。柑橘系特有のさわやかな香りの元となるリモネンという成分などが含まれていますが、このブツブツが小さくなめらかなものは鮮度が良いと言われています。 もし、ミカンを持ってみて皮がぷかぷかと浮いている感じがしたら、皮が果肉の水分を吸い取っている可能性があります。避けた方が無難でしょう。また、皮は薄い方が味は良いとされています。 品種によって形に違いはありますが、丸い形をよりも平らな形の方が一般的においしいと言われています。完熟するにつれて横に成長する傾向があることがその理由です。
腐ったら他のミカンからすぐに遠ざける! その理由とは
ミカンはデリケートなので、長持ちさせるには風通しの良い場所に保管することをおすすめします。箱や袋に詰められた状態のままにしておくと、積み重なった状態にあるため下のミカンが重さで押しつぶされて外皮に傷が入ってしまうことも。そうすると、細菌やカビが発生しやすくなります。 ミカンの一部にカビが生えてしまったら、そのミカンを速やかに取り出す必要があります。なぜなら、腐ったミカンは熟成を促すエチレンガスを大量に発生させ、周囲にも影響を及ぼすからです。 そのため、近くにあるミカンもどんどん腐ってしまいます。カビは周囲のミカンに移ることもあるので、近くにあったミカンは水洗いしてから水分を拭き取っておくと良いでしょう。