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韓国ドラマ【愛の不時着】大ヒットの理由を徹底解説!俳優【ヒョンビン】の名場面とともにお届け

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そこで繰り出された舞台が、ドラマ中の携帯電話保有率1%ぐらい、停電頻発、他地域への移動の自由ほぼなしの、北朝鮮の田舎町である。 ヒロインのユン・セリが生きているのは、めっちゃ自由であらゆる問題が金で一発解決できるソウルで、さらに彼女は権力と財力にモノ言わせながら「つうか私を待たせるなんて、100年早いんだよ」的にあらゆる男を踏みつけてきた、無敵の財閥令嬢である。ところが北朝鮮では--例えば第2話、一人残された家で停電になっただけで、心細さと不安でただ泣くことしかできない。

恋愛を盛り上げる、北朝鮮の「めんどくさっ!!」な不便さ

ちなみに北朝鮮の電力事情の悪さ(=暗さ)は、実はこのドラマの大きなポイントだ。第2話の停電はもとより、第4話の、街灯のない市場で迷子になったセリを、ジョンヒョクがロウソク片手に見つけ出してくれる、あの場面。第5話でピョンヤンに向かう電車が止まってしまい、草原で焚き火しながら夜を明かす、ネトフリ(Netflix)が猛プッシュしているあの場面。さらには第6話、ピョンヤンのビアホールでの停電でロウソクの炎を見ていたセリが、思わず「北朝鮮での生活のほうが幸せ」というホンマかいな!?な本音をこぼす場面。こうした場面で二人が物理的かつ精神的な距離を徐々に縮めてゆくのは、その「暗さ」ゆえである。

もちろん携帯電話がないことも大きなポイントだろう。例えば第2話、ジョンヒョクの留守中の急な宿泊検閲(個別宅に対する定期的なガサ入れ)も、第4話で迷子になった時も連絡は取れないし、第8話でセリが何も言わずに姿を消した際、ジョンヒョクはその理由を聞きたいがために、絶不調の身体を引きずって彼女を探すハメになった。だが例え彼らが携帯電話を持っていたとしても、第7話、ピョンヤンのホテルに山のように仕掛けられた盗聴器を見れば、それが盗聴されていないとも言い切れまい。北朝鮮を舞台にした二人の恋は障害だらけ、もはや地獄の障害物競走ぐらいの状況である。 もちろん第10話以降のソウルパートにはこうした不便はないのだが、それでもなおこの「北朝鮮問題」が、最終話の多幸感へとつながってゆく。キーワードは「オリジナルなハッピーエンド」である。

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