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阿部二軍監督の「罰走」、どんどんやれ/廣岡達朗コラム

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週刊ベースボールONLINE

巨人の伝統の一つは、負けたらいけない

 延期されていたプロ野球の開幕が6月19日と決まった。巨人戦のチケットを知人から頼まれたため、ある球団フロントに連絡したら、「当面は無観客でやります」と言う。「入れるようになったら忘れずに頼む」と念を押しておいた。 野村克也が語る「阿部慎之助」  何年か前、OB会で「巨人軍の伝統についてしゃべってください」と言われていたので、実際に行って長々と講演したことがある。終了後に、司会を務めていた宮本和知(現投手チーフコーチ)からは「思っていた以上に長くしゃべられましたね」と皮肉っぽく言われた。何をぬかしておるのか。  正力松太郎が作った野球の伝統、巨人軍の伝統は守る必要がある。いまの時代はこちらのほうがいい、と言って伝統を壊す権利は誰にもない。いまは便利なほう、楽なほうへと流されている。これは間違いだ。  その点、阿部慎之助二軍監督は巨人の伝統らしいことをやっている。3月に行われたプロアマ交流戦で二軍が早大に敗れた試合後、選手に「罰走」させたことが賛否を呼んだ。  巨人の伝統の一つは、負けたらいけないということだ。早大に限らずアマチュアに負けたら、昔なら指導者がブン殴っていた。負けたら殴られると思えば、選手のほうも死ぬ気で取り組む。しかし、いまの時代はそれが暴力と言われてしまう。私に言わせれば、より良くなるためのことを考えないほうが悪い。監督が選手に優しく接するから、「あの人はいい人だ」とナメられるのだ。そういう時代の中で阿部が課した罰走。どんどんやればいい。  本来、ああいうことは一軍監督の原辰徳がやるべきだ。トップの考えに阿部が賛同して選手を動かすのが理想。ところが何も言わない。私が懸念しているのは、原監督が阿部に「余計なことはしなくていい」と言い出さなければいいが……ということだ。  ダルビッシュ有(カブス)はこの「罰走」についてツイッターで異を唱えていたようだが、物事をはき違えている。正しいことをやって何が悪い。阿部のやり方が正しかったかどうかを1年後、2年後に判断する権限は原監督にあるのだ。

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