年末年始前にガソリン価格まだまだ上昇か 「もうやめてほしい」燃料費高騰がイチゴ農家を直撃 政府が補助金縮小で 福岡
政府が発表した「補助金の縮小」によって、ガソリンなど燃料費の値上がりが懸念されています。 寒さも増す中、さまざまな場所で悲鳴の声が上がっています。
福岡市博多区のガソリンスタンドで、給油に訪れた人に最近のガソリンの値段について聞いてみました。 ◆利用客 「本当に困っています。大変です」 ◆利用客 「少々高くても入れざるを得ない」 ◆利用客 「高いですね、何とかしてもらわんといかん。ガソリンだけは人の足がかかってますから、値下げしてほしいです」
資源エネルギー庁によりますと9日時点の福岡県内のレギュラーガソリンの平均小売価格は、1リットルあたり175円50銭と前週から1円20銭も値上がりしていますが、19日以降、価格がさらに上がる可能性があるといいます。
◆エネオス ステージ呉服町SS 鹿子嶋敬一さん 「業界としては痛いところではあるんですけど、タイミング的に年末に近づくので、お客様の駆け込みも多少あると思いますので、今後対応していかないといけないと思っている」 値上がりの背景にあるのは、政府が11月に閣議決定した「補助金の縮小」です。 これまで、ガソリン価格は補助金で全国平均で175円程度に抑えられてきましたが、12月19日からはこの補助金が段階的に縮小します。
福岡県石油商業組合に今後について聞いてみると…。 ◆福岡県石油商業組合 中村一俊 専務理事 「1月にすべての補助金がなくなるわけではありませんので、185円を超えた部分については政府が全額補助すると聞いている」
燃料費の補助金縮小の影響は農業にも及んでいます。 丸みを帯び、艶やかに熟したイチゴ「あまおう」。 福岡県福津市にある農園では収穫シーズンを迎えていますが、今、最も頭を悩ませているのが…。
◆くわの農園 桑野由美さん 「やっぱり重油代ですよね、すごく上がってきていて」 ハウス内や土の中の温度を一定に保つためボイラーでの温度調節が欠かせませんが、燃料費は去年の同じ時期と比べ1リットル当たり10円ほど値上がりしているといいます。 ◆くわの農園 桑野由美さん 「イチゴはある程度の温度より下がってしまうと『休眠』といって寝てしまうんですね。これだけの広さを温めようってなったらかなり重油もいる」