いよいよ出馬宣言! 「ポスト岸田」加藤勝信が戦いを前に明かした「胸の内」
次のリーダーの座をめぐって、10人以上が意欲を見せている自民党総裁選。果たして日本の舵取りを担うにふさわしい政治家は誰なのか。「ポスト岸田」の一人が、来るべき戦いを前に胸の内を明かした。 【最新予測】「次の総選挙」で落選…!「裏ガネ」「旧統一教会に関与」議員の全実名 かとう・かつのぶ/1955年、東京都生まれ。1979年に旧大蔵省に入省し、2003年の衆院選で初当選。内閣官房副長官、自民党総務会長、厚生労働大臣、内閣官房長官などを歴任 すずき・ようじ/1960年、東京都生まれ。1984年に文藝春秋に入社。『週刊文春』『文藝春秋』の編集長を経て、2024年6月に同社を退職しシンクタンク「紀尾井ネットワーク」を設立。著書に『文藝春秋と政権構想』
意表を突かれた不出馬宣言
鈴木:加藤先生と初めてお会いするきっかけになったのは総裁選でした。今から12年前、野党だった自民党の総裁選で安倍晋三元首相が勝利した直後のことです。 日本中が次の総選挙で政権交代が起こると予想していた当時、まだ文藝春秋に在籍していた私は、安倍さんの政権構想論文を月刊『文藝春秋』に掲載しようと動いていました。そこで旧知の菅義偉さんに連絡を取ったところ、「アベノミクス」を立案する中心メンバーだった加藤先生をご紹介いただいたわけです。 その年の12月に行われた総選挙で自民党はアベノミクスを大々的に打ち出して与党に返り咲き、加藤先生は官房副長官にご就任。その後も自民党総務会長や官房長官などの要職を歴任されました。以前から「ポスト岸田」の一人としてお名前は挙がっていたものの、8月14日の岸田首相の不出馬宣言には意表を突かれたのではないでしょうか。 加藤:その日は休眠預金の活用を進める議員連盟の仕事で能登半島におりましたが、現地で聞いて非常に驚きました。まさか、このタイミングでおっしゃるとは思ってもみませんでしたから。 この12年間、安倍・菅・岸田という3つの政権は働き方改革や携帯電話料金の引き下げなど、さまざまな問題を解決してきました。しかしさらなる賃金アップや人手不足対応など、課題はまだまだ残っている。この流れを絶やさないためにも、閣僚として3政権に携わってきた私自身が、総裁選に向けて具体的に動いていこうと考えています。 鈴木:加藤先生は茂木派の幹部でいらっしゃいますが、今回の総裁選には派閥の領袖である茂木敏充幹事長も出馬すると見られています。所属する派閥のボスと戦うというのはプレッシャーが大きいでしょうし、並々ならぬ決意が必要だったのではないですか。 加藤:政治団体解散のための手続き上、派閥はまだ形としては残っているものの、実質的にはすでに解消されています。どなたが出馬されるにせよ、自分の全力を出し切るだけです。