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「韓国は住宅価格が上昇するほど不平等が深化」

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ハンギョレ新聞

[対外経済政策研究院の報告書] 「上位10%が純資産42%を所有 富の偏りが経済成長を阻害 不動産租税の累進性を強化すべき」

 韓国は資産の偏りがひどく、上位10%が純資産の42.1%を所有しており、経済的不平等に及ぼす影響は所得格差よりも不動産価格の上昇の方が大きいとする政府系研究機関の報告書が出された。このため、所得の不平等を緩和するためには、不動産価格を安定させる一方、不動産所得などに対する課税を強化すべきと同報告書は指摘する。  対外経済政策研究院(KIEP)は29日に発表した報告書『資産価格の変化が経済的不平等と対外経済変数に及ぼす影響の分析』で、「不動産市場は必須の消費財である住居空間の確保という需要と供給の自然的制限により、価格上昇の可能性が今なお存在している」とし、「現在悪化している所得の不平等は、急激な不動産価格の上昇に起因している可能性がある」と明らかにした。同報告書によると、韓国は上位1%が純資産の11.3%、上位10%が42.1%を所有しているほど、資産の不平等が深刻だ。報告書は「このような富の偏りは、富の獲得過程の正当性を弱めるだけでなく、経済成長の動力を弱める原因ともなっている」と診断した。  同報告書は、資産価格の上昇が所得の不平等に及ぼす影響を分析した結果、韓国のように財政政策の累進性が弱い国では、住宅価格と失業率の上昇が所得の不平等を悪化させると指摘した。韓国は2018年現在、経済協力開発機構(OECD)の加盟34カ国の中で、メキシコに次いで財政政策の累進性が弱いと同報告書は分析した。特に、韓国では上位階層が金融資産より実物資産をより多く保有しており、このような影響はさらに大きいと同報告書は強調した。  さらに同報告書は、所得の増加に伴う消費の増加率を意味する限界消費性向が韓国国内で毎年低くなっている中でも、高所得層は下落幅がより大きいと分析した。所得上位20%(高所得層)の限界消費性向は1990~1994年の0.52から2015~2016年には0.37に落ちた一方、同期間に所得下位20%(低所得層)は0.74から0.57に低下した。報告書は「所得が増加するほど限界消費性向が低下する」とし、「富の不平等が深まるほど、国内総消費の増加には否定的な影響を及ぼす」と指摘した。  このような分析をもとに同報告書は、積極的な再分配政策や財政政策の累進性強化などを提案した。ユン・ドンニョン首席研究委員は「富の不平等が深化することで経済成長の阻害要因となり、国内消費を萎縮させているため、積極的な再分配政策が必要だ。財政政策の累進性を強化し、不動産などに対する租税の累進性の拡大や社会福祉支出の増加などを通じて、低所得層の実質所得を増やす政策を推進すべき」と述べた。 イ・ジョンフン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

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