武蔵大惜敗も期待の149キロ右腕が快投。2年後のドラフト上位候補に期待
<首都大学春季リーグ:東海大1-0武蔵大>◇15日◇1回戦◇等々力 東海大の岩本 真之介投手(2年=市立和歌山)と投げ合った武蔵大の期待の149キロ右腕・松崎公亮投手(2年=聖徳学園)は第6週終了時点で防御率0.56とトップを走る。天王山となったこの試合でも快投を見せた。 【写真】力投する松崎公亮(武蔵大) 聖徳学園(東京)時代は、140キロ台の直球を投げる投手として話題となった。ただ、最後の夏は創価相手に打ち込まれ敗退。当時は技術、体力と色々課題はあったが、この日の投球やこれまでの成績を見ても、質の高い練習を意識高く取り組んでいる様子が感じられた。 184センチの長身から繰り出す直球は立ち上がりから常時140キロ前半~146キロをマーク。スピードはもちろんだが、球質も非常に良い。敵将の東海大の井尻監督も「角度がよい」と評価するほど。上半身、下半身が連動した投球フォームで、左腕のグラブを伸ばし、トップを作った時の形がヤクルトの奥川 恭伸投手(星稜出身)と似ている。 さらに直球だけではなく、スライダー、スプリット、カットボールの精度も高い。スプリットについては3年生エース・田中啓斗投手(3年=日大二)から学んだという。 立ち上がりから奪三振ラッシュで、2回まで4奪三振。犠牲フライで1点を失ったが、7回途中まで投げて、8奪三振の快投だった。試合後、松崎は「0対1で負ける試合はこんなに悔しいんですね」と振り返った。 山口監督は松崎の好投を高く評価した。 「よく投げてくれたと思います。1年前はコントロールを乱した時期がありましたが、よく成長したと思います」 武蔵大はこれまでも社会人で活躍する投手などを多く輩出してきたが、これほどスケールと実戦力を兼ね備えた大型右腕は見たことがない。24年世代のドラフト上位は目指せるポテンシャルは持っている。 武蔵大は2連勝しなければ、優勝はない。武蔵大は松崎、田中だけではなく、各投手とも軒並み140キロ前後を投げ、ストライクを先行できる制球力や、球の強さを持った投手が多い。まだまだ白熱とした戦いを繰り広げてくれそうだ。