【全日本】年末もDOOM! プロレス大賞最優秀タッグ・斉藤ブラザーズがRIZINに〝宣戦布告〟
年末もDOOM! 全日本プロレスの〝最恐双子〟斉藤ブラザーズ(ジュン&レイ=37)が、格闘技イベント「RIZIN」に宣戦布告だ。全日本は2年連続の大みそか大会を東京・国立代々木競技場第二体育館で開催。「東京スポーツ新聞社制定2024プロレス大賞supported byにしたんクリニック」で最優秀タッグ賞を受賞し勢いに乗る2人が、大みそか興行戦争の主役を奪う。 斉藤ブラザーズの勢いが止まらない。今年はここまでタッグ戦無敗で、暮れの祭典「世界最強タッグ決定リーグ戦」は史上初となる世界タッグ王者での全勝優勝を達成。プロレス大賞では満票で最優秀タッグ賞に選ばれた。 受賞から一夜明けた11日には都内の事務所で祝勝会を開催。スイーツ好きのジュンはイチゴのタルトをほおばり、レイはビールで祝杯を挙げたが、いつまでも浮かれてはいられない。兄のジュンは、大みそかの代々木大会で3冠ヘビー級王者デイビーボーイ・スミスJr.に挑戦するからだ。 ジュンは「会場に来る人みんなを満足させたいし、全日本が今、勢いに乗っているからな。チャンピオンから自分がベルトを奪えば、より勢いに乗り続けられる」と表情を引き締めた。 しかも、当日の〝敵〟は王者のスミスだけではない。レイは「プロレスも格闘技なので、RIZINには負けたくない気持ちがある」と言葉に力を込める。大みそかの「RIZIN DECADE」(さいたまスーパーアリーナ)は3部構成で行われ、ボクシングの元WBC世界ライト級暫定王者ライアン・ガルシア(米国)と元K―1スーパーライト級王者・安保瑠輝也のエキシビションマッチなど注目カードがめじろ押しだ。 格闘技好きで、日ごろからRIZINを観戦するジュンは嫌でも意識するという。もともとK―1で活躍したアンディ・フグやピーター・アーツのファンだった。2009年に米国の短大を卒業した後はトラックの運転手をしながら資金をためて帰国。K―1ファイターを目指し埼玉にあるキックボクシングのジムに入寮した。22歳の時だ。 厳しい練習にはくらいついたものの、「食べないと動けないな」と減量に苦しみ、わずか数か月で退寮。弟の誘いで角界入りした経緯がある。一度は目指した世界だからこそ、プロレスで成功した今となっては負けたくない気持ちも強い。 2人は「年末のプロレス興行でたくさんお客さんを呼べるようになって、いずれ『大みそかといえばプロレス』としたい」という目標を持つ。そのためにも、まずは今年の年内最終興行だ。 ジュンは「大みそかの主役は斉藤ブラザーズだ。年末に3冠ベルトを取って、DOOMで締めたい!」。王道戦士による〝祭り〟が幕開けする。
小坂健一郎