ゴルフの日本女子オープン選手権最終日は29日、茨城県大利根CC（6845ヤード、パー72）で行われ、首位から出た21歳の竹田麗央が70で回り、通算10アンダーの278で初めて女子ゴルファー日本一に輝いた。 ◇ 初々しい姿。最終18番、竹田はウイニングパットを沈めると、恥ずかしそうにちょこんとお辞儀するだけで控えめだった。 ゴルフはたくましかった。2年連続女王の山下と首位タイで迎えた最終組対決にも動じなかった。山下が2番でバーディー。一瞬首位から落ちても、3番でバーディーを返し首位タイに戻す。そして8番（パー4）でピンまで125ヤードの2打目を30センチに絡ませ10アンダー。抜け出すとそのまま首位を守った。 初優勝したシーズンの7勝は小林浩美日本女子プロゴルフ協会（JLPGA）会長が持つ初Vから6勝（1989年）を抜く新記録。「勝ちを重ねて、接戦の方が集中できる」と成長を口にした。ツアー制度施行以降、過去に年間7勝以上を挙げた不動裕理ら4人全員が年間女王になった。目下、〝女王〟の座にいる竹田の目の前に、もっと大きな夢がやってきた。 米ツアーへの挑戦だ。4大大会年間2勝で5年間の複数年シードを獲得。「米国で戦うことは夢。5年は大きい。まだ決まっていないですが、今年やってもいいかな…」と今年12月開催の米の最終予選会への出場への意欲を見せた。締め切りは10月8日（米国時間）。「ぎりぎりまで考えます」と、新たな悩みにうれしさを隠せない竹田がいた。（清水満）