松岡修造も驚いた“テニスの未来を変える新競技”。全国の小学校に取り入れられ、プロ選手も輩出
テニスの現役を退いてから、“応援”することを生きがいにしている松岡修造。 現在は「松岡修造の2020みんなできる宣言」と題し、2021年に開催される東京オリンピック・パラリンピックに向けてがんばる人たちを応援している。 今回修造は、全国の小学校に取り入れられ、五輪の未来を変えるかもしれない新スポーツ「テニピン」の考案者である今井茂樹さんを訪ねた。 テニピンとはその名の通り、テニスをベースに、卓球(ピンポン)の要素を取り入れた競技。 今でこそ日本全国の小学校の授業に新しく取り入れられつつあるが、そこまでの道のりはとても険しく、今井さんの情熱と試行錯誤を重ねた結果生まれたものだった。
◆テニスの授業、意外なハードル
17年前、小学校の先生になったときから、自身がやっていたテニスの楽しさを子どもたちに伝えたいと思っていた今井さん。 だが、テニスを小学校の授業で扱うにはいくつかの課題があった。 ひとつ目はラケットの問題。テニスのラケットは小学生には扱いづらいうえに、高額なのでクラス全員分を用意するのは困難。 そこで今井さんは、段ボールや100円ショップに売っている素材で生徒自身にラケットを制作してもらい、費用を抑えた。 修造:「子どもたちはどんな反応だったですか?」 今井さん:「子どもたちは『これなら返せる返せる』とか、『ラリーができる』っていう反応でした」 手作りハンドラケットは自分の体に近いぶん、従来のラケットより操作しやすかったのだ。
とはいえ、テニスは運動の苦手な子が活躍しにくいという課題も残されていた。そこで今井さんは、ルールを変更。上から打つサーブを廃止し、2バウンドまではOKとした。 さらに、4人みんながボールに触れるよう、4回ラリーしてから試合開始とし、4回つづかない場合は失点にならないようにした。 このルールに、修造は「自分たちで勝手にできるようになるんじゃないですか?」と驚き。 事実、打ち方を一切教えずとも簡単に覚えられるという。