野菊の会 須恵小児童が視覚障害もののサポート体験、誘導する喜びと難しさ【山陽小野田】
視覚障害者をサポートしながら自然散策を楽しんでいる野菊の会(福重和代会長)は28日、須恵健康公園で須恵小(間惠満貴校長)の児童と保護者を対象にした体験会を開いた。親子15人が参加し、会員18人と一緒に目の見えない人を安全に誘導しながら散策する喜びと難しさを体感した。 同会の活動を子どもたちに知ってもらおうと初めて開催。1~6年生が参加した。 須恵地域交流センターで自己紹介や事前のレクチャーが行われ、子どもたちは目隠しをして室内を歩いてみて、どんな声掛けが必要かを考えた。段差や傾斜の始まりと終わりを明確に伝えること、危険だと思うときはいったん止まることなどを確認し合い、4グループに分かれて20分程度の散策に出発した。 子どもたちは、自分の腕を持ってもらったり、手をつないだりして視覚障害者を誘導。曲がるときは早めに伝えることを心掛け、段差やスロープはゆっくりと進んで、何㌢程度の段差なのかを説明するなど、安全に気を配っていた。 濵田彩文(さあや)さん(5年)は「目隠しをして歩いた時は前にある物が分からず、怖くて不安だったので、誘導する時は段差や道の凸凹を細かく伝えるようにしたけど、言うタイミングが難しかった」と感想。視覚障害者たちは「一生懸命さが伝わってきて、うれしかった」「曲がり角などを早めに教えてもらって、歩きやすかった」と語った。 散策後は、ギター演奏を聞いたり、歌を歌ったりして同会メンバーとの交流を楽しんだ。福重会長は「こういった体験を通して、障害の有無にかかわらず共に生きていこうという意識が広がってほしい」と話した。