ドライバーは「カキーン」って音がした方がいいの? “打音の良さ”とショットの良し悪しは関係ある!?
最近のドライバーはナイスショットでなくても音が鳴る
アベレージゴルファーがドライバーで打ってもそれなりに小気味よい金属音は鳴りますが、プロゴルファーともなると周囲に響き渡るくらいの大音量で「カキーン!」という打音が鳴ります。 【写真】これが正しく構えてヘッドを上から見たときの景色です
最初はびっくりしますがその迫力と爽快感に魅力を感じ、「自分ももっと音が出るようなショットがしたい」と思った人もいるかもしれません。 では、ドライバーショットでは「カキーン」と音がした方がいいのでしょうか。レッスンプロの関浩太郎氏は、以下のように話します。 「昔のドライバーは、ナイスショットとミスショットとで打音が明確に異なっていて、前者ならキレイな『カキーン』という音が響き渡りますが、後者ならあまり気持ちの良くない鈍い音が鳴っていました」 「しかし近年のドライバーの多くは“サウンドチューニング”と呼ばれる細工が施されており、ナイスショットでなくてもある程度打音が響くように作られています」 「というのも、今まで“打感の良さ”は手元に伝わってくる振動や『芯を食う・食わない』などで判断されていると思われていたのですが、ゴルファーの多くは“打音”の良し悪しを特に重視していることが調査によって判明したのです」 「各メーカーはナイスショット時とミスショット時での打音の変化を極力減らし、ドライバーに苦手意識を持っている人でもドライバーを扱う楽しさを感じてもらえるよう、心地よい音が出やすいモデルを開発していきました。現在は『カキーンという音が鳴った方がいい』という考え方は通用しなくなっているというべきでしょう」 また、ドライバーの打音はどれも同じと思う人もいるかもしれませんが、ヘッドの内部構造によってメーカーやモデルごとに打音はかなり違いがあるとされます。 たとえばゼクシオのドライバーは、強度を高めるために骨組みや補強板を付ける“リブ構造”を採用しています。日本人は欧米人と比べるとヘッドスピードが遅くなりがちですが、リブ構造だとヘッドの剛性が強まり、中で音が反響するようになります。 テーラーメイドでは打音を追求するべく専門のサウンドエンジニアリングチームを結成し、高すぎもせず低すぎもしない、ちょうど良い高さの金属音を作り出しています。