【ボクシング】井岡一翔、リモート会見であらためて必勝宣言
31日、東京・大田区総合体育館で、1位、田中恒成(畑中)の挑戦を受けるWBO世界スーパーフライ級チャンピオン、井岡一翔(Ambiton)は24日、リモートで会見、練習公開を行った。4階級制覇世界チャンピオン対4階級制覇を目指す3階級制覇世界チャンピオンの対決として注目を集める一戦に、井岡は「ものの違いを見せつける」とあらためて自信をあらわにした。 攻防兼備の井岡一翔か。煌めきの田中恒成か。大晦日決戦を占う。
「レベルの違い、格の違いを見せつけます」。田中戦について、井岡が語ったのは、これまでと一寸違わぬ言葉だった。「具体的な戦力を比較してのものなのか。それとも持って生まれた能力についてなのか」と質問が飛ぶと、「そういうこと全部です」ときっぱりと言い切った。ボクシングの技術、戦力の容積が違う。頭も体も同じ。強くなること、勝つことにめり込めるその能力もまた。そうなるためにつぎ込んできた時間も、田中とは大差があると言いたかったのだろう。 「(田中戦を)注目の一戦と思っているのは関係者や、ボクシングファンだけかもしれません。だからこそ、(だれもが納得する)パフォーマンスを見せて、盛り上がってくれたらうれしい。ただ、自分としてはこれをクリアして次に進みたいだけです」 3月にはローマン・ゴンサレス(ニカラグア)対ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)のWBA・WBCの王座統一戦が行われる予定になっている。この統一戦の勝者を、井岡は次の戦いのターゲットとしてとらえている。 「皆さんの助けもあって充実した練習ができました。いい形で仕上がっていると思います。スパーリングも100ラウンドやってきています」(井岡) 気になるのは、パンデミックのさなかで、いつものようにアメリカ・ラスベガスでキャンプを張れなかったこと。チーフ・トレーナーのイスマエル・サラス氏もいまだ来日していない。 「(サラス氏とは)ちゃんと連絡を取っていますし、スパーもリモートで見てもらっています。何の問題もありません」 サラス氏は29日に来日予定で、問題がなければ、井岡の試合のセコンドにもつくことになっている。 「どんな状況でも、やっていくことに変わりはない。それがプロの責任です」 淡々と強気のコメントを繰り返していた井岡は、最後に、ボクシング界を牽引する者としての自負をのぞかせた。 文◎宮崎正博 写真提供◎Ambitionジム
ボクシング・マガジン編集部