マインドマップとは?専門家が仕事・日常生活での活用のコツを紹介!
『マインドマップ』ってよく耳にするけれど、どのように作成し、どんな効果があるのかはわからないという方は少なくないようです。そこで今回は、マインドマップの目的や書き方、作成するメリット、仕事・日常生活での活用法などについて、Tony Buzan公認マインドマップシニアインストラクターの藤川とも子さんに解説いただきました。
マインドマップとは?
マインドマップとは、英国の教育者トニー・ブザン(Tony Buzan)が開発した「思考整理術」。頭の中で起きていることを紙の上に表現して「見える化」し、脳の力を引き出すものです。情報が溢れている今の時代、思考が複雑になってしまい、考えるのをストップしてしまう。その結果、行動や決断に結び付かなくなってしまう──そんなことがよく起きています。 脳は本来、複雑なものを嫌い、シンプルなものを好む特性を持っています。そこで、マインドマップを使って思考をシンプルにすることにより、次のような効果を生み出します。 迷ったときに混乱せず、迅速に決断できる 思考のスピードが速くなり、すみやかに行動に移せる 思考や行動することが楽しくなり、何事も継続できるようになる
マインドマップの作り方とポイント
マインドマップの作成はどのように始めればいいのか、ツールや書き方のポイント、注意点などをご紹介します。 ◆マインドマップを作るツール マインドマップ作成は「手書き」で手軽にできます。1枚の紙と複数の色ペンを用意すればすぐに始められます。マインドマップ作成アプリを活用し、PCやスマートフォンで作成することも可能です。トニー・ブザンが監修・公認した「iMind Map (現在:AYOA)」のほか、複数のアプリがあります。 ◆マインドマップの作り方 マインドマップの作成を始めるには、まず表現したいテーマをイメージし、紙の中央部に書きます。そこからブランチ(枝)を伸ばし、発想したキーワードやイメージを放射線状に、ブランチの上に乗せるように書き出していきます。 ブランチの伸ばし方は個人の自由。左側に現在の状況、右側に未来の理想の状況を書く人もいれば、「人生」「仕事」「行動」「心の中」などの領域に分けて4方向へブランチを伸ばすように書く人もいます。 ポイントは、イラストやカラーを取り入れて「五感を活用する」こと。例えば「時間」の概念を表現するなら「時計の絵を描く」といったように、イメージで捉えることをお勧めしています。 また、記憶に残すにはカラーにメリハリをつけるといいでしょう。自身がそれぞれの色に持つイメージを踏まえ、暖色・寒色を交互に使い分けると、テーマの識別がしやすくなります。 こうしてブランチを広げていくことで思考が整理され、記憶力が高まり、発想力が広がります。発想を広げる「拡散思考」と、論理的に結論を導き出す「収束思考」を同時に一枚の紙に上で実現することが可能になるのです。 ◆マインドマップを作る際の注意点 マインドマップを作る際に注意したいのは「文章にしない」ことです。基本は「1ブランチ・1ワード」。「キーワード」をいかに発想するかが重要です。端的なキーワードからは、次の発想が広がりやすくなります。 また、マインドマップ風に考えを書き出したものには、線を引いた先に○の囲みを書き、○の中に言葉を書いたものが見受けられます。この形はマインドマップとはいえません。 書いた内容が○で囲まれていると「完結」のイメージを持つのではないでしょうか。そこから先の発想が広がらなくなります。図のように、必ず「線」の上に「キーワード」だけを書くことが基本です。