【NFL】歴史に残る特別な週となった2021年ディビジョナルラウンド
ディビジョナルラウンドを見届けたファンたちは、NFLのプレーオフ史上、最も偉大な週末の証人となった。1週間前には、一方的な展開になりがちなスーパーワイルドカード週末を嘆いたファンもいただろう。しかし、その週末があったからこそ、フットボール史上、最も熱くスリリングな4試合が見られたのだ。 【動画】2021年ディビジョナル:怒涛のシーソーゲーム、ビルズ対チーフス
ディビジョナルラウンドの4試合すべてで、通常の試合時間が切れた際、もしくはオーバータイムで決着がついた。『NFL Research(NFLリサーチ)』によれば、NFLのポストシーズンの歴史を振り返ったときに、これは最多の記録だという。
4つのディビジョナルラウンドゲームの勝敗を決めた点差はトータルで15ポイントであり、1試合平均でいうと3.8ポイント。4試合以上が行われたプレーオフ週末において、最も低い平均得点差だった。
この週末の初戦では、シンシナティ・ベンガルズがゲーム終盤のインターセプトによってテネシー・タイタンズの猛攻を止め、クオーターバック(QB)ジョー・バロウからワイドレシーバー(WR)ジャマール・チェイスへの19ヤードのパスとキッカー(K)エバン・マクファーソンの52ヤードのフィールドゴールによって白星をもぎ取っている。
低スコアバトルとなったグリーンベイの一戦では、サンフランシスコ・49ersがパントブロックからこぼれ球を拾ってのタッチダウンでタイに持ち込む。MVP候補と見られるQBアーロン・ロジャースを苦しめた49ersは、最後にKロビー・ゴールドの45ヤードのキックによって、ランボー・フィールドで逆転勝利を決めた。
ロサンゼルス・ラムズはあと少しでQBトム・ブレイディが征服した最も新しい相手となるところだった。一時はラムズがホームのタンパベイ・バッカニアーズに対して27対3と点差を開いていたものの、残り時間42秒のところでTB12によってタイにまで巻き返されたのだ。しかし、ラムズのQBマシュー・スタッフォードがバッカニアーズのブリッツに打ち勝ち、深いところでオープンになっていたワイドレシーバー(WR)クーパー・カップにパスをつなぐ。これがKマット・ゲイによる30ヤードのウイニングキックにつながった。この結末によって、ディビジョナルラウンドは3試合連続で第4クオーター残り時間0秒の状態でフィールドゴールが勝敗を決めた形となっている。こういった形で決着がついた試合の数としては、ポストシーズン全体で――単一の週末は言うまでもなく――最多となる。