1泊100万円「3密と無縁」沖縄の超高級ホテルにセレブは集う
新型コロナウイルスの感染拡大で急ブレーキがかかった沖縄観光。しかし、宿泊客のプライベートを守る高級ホテルでは、国内やアジアのセレブが通う“別世界”が広がる。世界をターゲットにした競争力のあるリゾート地へと飛躍を遂げている。 【写真特集】沖縄観光の救世主? 超高級ホテルの世界 ザ・テラスホテルズ(那覇市)が経営する読谷村の「ジ・ウザテラス ビーチクラブヴィラズ」には、月に1~2組、プライベートジェット機で訪れる宿泊客がいる。全室にプールが付き、滞在期間を部屋だけで過ごす客も多い。最高級の客室「プレジデンシャルヴィラ」は、1泊約100万円だが、渡航制限が出るまでは、アジアや欧州からも富裕層が訪れていた。 ザ・テラスホテルズ広報の宮崎晋一氏は「オープンエアでプライベートも確保されており、密を避けた滞在ができる。安心して過ごせることがコロナ禍でも選ばれる理由だ」と語る。現状では緊急事態宣言の再発令や入国制限などを受け、ウザテラスは2月に一時休館に入ることを余儀なくされているが、宮崎氏は「観光客は必ず戻る」と確信している。 県外や海外資本の有名ブランドホテルも数多く進出している。2020年にはヒルトン沖縄瀬底リゾート(本部町)、星のや沖縄(読谷村)が開業した。22年にプリンスホテルが宜野湾市に、23年にはインターコンチネンタル沖縄美らSUNリゾートが豊見城市に開業を予定するなど、今後もホテル開発が続く。 一方で、琉球大学国際地域創造学部の獺口浩一教授は「(県外・海外資本の進出で)地元企業が廃業したり、資本が変わったりしてきた。利益は県外に流れ、沖縄に集まっていない」と指摘。「沖縄の資源を沖縄で守りながら、計画的にホテル誘致や開発をする必要がある」と強調した。