大阪 自転車保険加入義務化で知事ら呼びかけ くまモンも応援
もずやん特注ヘルメットにくまモンびっくり
松井知事が府条例への理解と自転車保険加入を呼びかけ THEPAGE大阪
大阪府の広報担当副知事もずやんが自転車運転時にかぶる専用ヘルメットが完成し、吹田市のエキスポシティで17日開かれた府自転車安全フェアでお披露目された。4月施行の府自転車条例啓発活動の一環で、もずやんは高齢者に自転車用ヘルメットの着用を呼びかけている。会場に熊本地震の復興支援に奔走する同県のゆるキャラくまモンも登場。もずやんのヘルメットを製作した会社から、防災に役立ててほしいと、くまモンのイラストをプリントしたヘルメット千個が、熊本と大阪の子どもたちに贈呈された。
府条例への理解と自転車保険加入を呼びかけ
松井一郎府知事があいさつし、「全国的に自転車事故が多発し、被害者側への多額の賠償で、加害者やその家族の生活が破綻しかねないケースが起きている。そうした事態を防ぐため、府では自転車条例を制定したうえ、府民の皆さんには、少しだけ負担をしていただくことになるが、7月1日から自転車保険加入を義務化します」と、府条例施行の経緯を報告。「府が保険会社と協議して、あまり負担にならない保険を作ってもらった。保険に入っていただくと、万が一加害者になった場合、保険がサポートしてくれます」と、府条例への理解と自転車保険加入を呼びかけた。 この後、ヘルメットメーカーのオージーケーカブト(東大阪市)から、もずやんに専用ヘルメットが贈られた。4月の条例施行以降、府では自転車事故による高齢者の死亡事故などを防ぐため、ヘルメットの着用啓発に力を注ぐ。同月、府と同社がもずやんの広報活動で連携する「もずとも協定」を締結した際、頭の大きいもずやんが着用する専用ヘルメットを、同社が製作することを約束していた。 もずやんには併せて、パナソニックサイクルテックから自転車も贈呈された。もずやんはさっそく真っ赤なヘルメットをかぶって自転車にまたがり、愛想をふりまいていた。
被災地熊本の子どもたちにヘルメットを贈呈
さらに、熊本県の営業部長で、熊本地震の復興支援活動に奔走するくまモンが登場。親交のあるもずやんと抱き合って再会を喜んだ。オージーケーカブトが防災支援の観点から、熊本と大阪の子どもたちにヘルメット千個を贈呈したいと名乗り出た。子どもたちを代表して守口幼稚園の園児が、くまモンのイラストがプリントされたヘルメットを受け取った。 子どもたちにヘルメットを託した松井知事は「大阪から自転車事故をなくしたい。被害者も加害者も出すことなく、自転車を楽しんでもらえる大阪にしたい」と、改めて自転車安全へ強い意欲を示して締めくくった。 府自転車条例は4月1日に施行された。自転車保険の加入義務化(7月1日施行)、自転車の安全利用、交通安全教育の充実、交通ルール・マナーの向上を4つの柱とする。このうち自転車の安全利用の一環として、高齢者のヘルメット着用を呼びかけている。
筆者が会場で複数の見学者に聞いたところ、府条例施行に伴う自転車保険加入義務化を知っていたのは3割程度。情報浸透へ、今しばらく時間がかかりそう。広報担当副知事に加え、「ひろめっとチーム広報リーダー」を兼務するもずやんの出番が増えそうだ。詳しくは大阪府の公式サイトで。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)