“QRコードを使った詐欺”が増加中 専門家が注意を促す3つのパターンとは 対策は「安易に読み込まない」
サイバーセキュリティ専門家の増田幸美さん: 「ウェブサイトに行くためにすごく早い手段として、携帯のカメラを向けてカメラでそのQRコードを読み取るだけで必要な情報に辿りつける、そういったところを攻撃者も逆に悪用してきている」 いま、特に注意が必要なものが3つあるといいます。 1つめは「返金詐欺」です。 増田さんによると国民生活センターへの相談件数は、2024年4月は2023年4月の約20倍にまで増えていて、7月末には注意喚起もされました。
ある男性の相談事例では、インターネット検索で見つけたサイトで洋服を注文し、電子マネーで支払いました。すると後日、事業者から「在庫がないので返金処理をする」と連絡が。返金手続きのため、事業者のLINEアカウントを友だち登録すると、事業者から「○○ペイで返金する」と、QRコードが送られてきました。
読み取って事業者から「返金コードの数字『99980』を入力」との指示を受けて入力すると、返金どころか、99980円が送金されてしまいました。
増田さん: 「正規のサイトかどうなのかというのを、スペルの違いから判断することが可能だったんですけれども、QRコードの場合は確認する術がないんですね」 怪しいと気づきにくいQRコード。その性質を利用した「ポスティングチラシ」による詐欺もありました。2024年1月、愛知県岩倉市内の賃貸マンションで、ウソのチラシをポストに配り、住人の男性(64)から現金10万円余りをだまし取ったとして、男が逮捕されました。
チラシには「家賃の支払いがオンライン化されました」などと書かれていて、QRコードから追加されたLINEのアカウントで振り込みを指示される仕組みだったということです。 増田さん: 「本当に身元が確認できている人から渡された資料なのかどうなのか。不安を感じる場合は新たに検索をして、そのサイトにたどり着くといったところがいいかなと思います」